政治資金規正法の再改正に向け、法案を提出した各党への質疑が行われた衆院政治改革特別委(13日)

13日の衆院政治改革特別委員会論戦のポイントは次の通り。

【政策活動費】

本庄知史氏(立民、法案提出者) 全面禁止するべきだ。自民党が提案する「公開方法工夫支出」は第二の政策活動費になりかねない。例外は認めない。

池下卓氏(維新、同) 野党が共同提出した法案では、ブラックボックスを容認する仕組みは設けていない。

牧島かれん氏(自民) プライバシーへの配慮から機密にせざるを得ない情報があるのは事実だ。

臼木秀剛氏(国民民主、法案提出者) 自民の主張は一定理解する。非公開が必要な場合があるなら各党で議論するべきだ。プライバシーの問題は、新設する第三者機関「政治資金監視委員会」で検討すべき事項だ。

青柳仁士氏(維新) 公開方法工夫支出について、第三者機関に提示する情報は。

長谷川淳二氏(自民、法案提出者) 領収書の写しなどを提出し該当するかどうか監査を受ける。

池下氏 第三者機関に不適切と判断された場合の対応は。

長谷川氏 監査報告書を作成し公表する。政党は報告を踏まえ、訂正や領収書公開といった手続きを取る。

中川康洋氏(公明) 公開方法工夫支出を具体的に例示してほしい。

長谷川氏 ①超党派も含めた議員連盟による議員外交での機微な交渉などで、面会の事実や相手方、日付や場所が公にできない場合②政党との取引関係が明らかになると業務に不利益が生じる恐れがあると法人が申し出た場合③氏名、住所を明らかにしたくない家庭内暴力の被害者に意見を聞き謝礼や旅費を支払う場合―の3類型だ。

小泉進次郎氏(自民、法案提出者) 今回の提案に理解が得られない中、修正協議の呼びかけには真摯に応じなければならない。

塩川鉄也氏(共産) 第三者機関による監査は、政治資金を国民の不断の監視と批判の下に置くとした政治資金規正法の理念を妨げる。

【政治資金パーティー券】

本庄氏 規正法は外国人から寄付を受けてはならないと定めている。パーティー収入は政治資金になり、寄付と同質性を持つ。外国人によるパーティー券購入は禁止するべきだ。

塩川氏 共産党が参院に提出した企業・団体献金禁止法案はパーティー券購入を寄付とみなしている。外国人の購入も禁止だ。

中川氏 外国人の購入は禁止するべきだ。実効性の担保は精緻に検討する必要がある。

【企業・団体献金】

高井崇志氏(れいわ) 立憲民主党の禁止法案で「政治団体を除く」とする規定はやめるべきだ。

奥野総一郎氏(立民、法案提出者) そこだけ読むと懸念を持たれるが、雇用関係を不当利用するなど自発的とは言えない寄付は禁止している。抜け道になることはない。

【政治資金問題】

高井氏 自民党派閥の政治資金問題の真相究明は大事だ。政治改革特別委より先に衆参両院で政治倫理審査会が開かれないのは不満だ。

【政治改革】

福島伸享氏(無所属) 政治改革の理念は政治改革特別委の委員だけでは議論できない。石破茂首相や各党党首が出席する場を設けるべきだ。〔共同〕

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