衆院政治倫理審査会の与野党筆頭幹事は9日、国会内で会談した。自民党の村井英樹氏は政治資金収支報告書への不記載問題で弁明を希望する党所属議員がいると伝え、審査会の開催を提案した。

衆院政治倫理審査会の開催について協議する自民党の村井英樹氏(右から2人目)と立憲民主党の寺田学氏(9日、国会内)

野党筆頭の立憲民主党の寺田学氏は具体的に誰が申し出るか整理するよう返答した。11日に改めて協議すると申し合わせた。

村井氏は会談後、次回の協議で申し出る議員と人数の規模を提案できるよう調整すると記者団に語った。開催時期について本人の希望を尊重すると説明しつつ「できるだけ速やかにということだ」と述べた。

収支報告書の不記載は旧安倍派に所属していた議員に多い。自民党の森山裕幹事長は5日、旧安倍派の萩生田光一元政調会長と同派の不記載議員の政倫審出席について話し合った。

政倫審の開催は①議員本人が申し出る②委員の3分の1以上が申し立て、出席委員の過半数の賛成を得る――の2つの方法がある。規定上は原則非公開で「議員その他の者の傍聴」の可否は本人の意向を尊重するよう定めている。

参院は出席の意向を示した自民党所属議員27人のうち23人が非公開での弁明を希望している。議事録も公表しないため、野党は公開での開催が必要だと主張する。

衆院政倫審は2〜3月に公開で開催し、当時の岸田文雄首相(自民党総裁)のほか旧安倍、二階両派の幹部らが出席した。野党は収支報告書に不記載があった他の議員らの弁明も要求していた。

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