石破茂首相は来年1月前半に韓国を訪問し、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と会談する方向で調整している。岸田文雄前首相と尹氏が再開させた、首脳が双方の国を頻繁に行き来する「シャトル外交」を引き継ぐことで、日韓両国の緊密な連携が継続しているとアピールする狙いがある。2025年は日韓国交正常化60周年の節目で、さらなる関係強化の具体策も探る。政府関係者が28日、明らかにした。
日韓関係は、徴用工問題をはじめとした歴史認識問題で一時悪化したが、岸田前首相と尹氏が23年3月にシャトル外交の再開で一致。その後も首脳会談を重ねて劇的に関係が改善した。
今年10月に就任した石破首相も早期訪韓への意欲を周囲に示しており、来年の通常国会が召集される前の1月前半が有力だ。実現すれば、首相就任後初めての訪韓となる。国際会議への出席を除いて、2国間外交の最初の訪問先となる。
核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮が、ロシアとの軍事協力を進めていることを踏まえ、日韓、日米韓の安全保障面での結束を確認する。トランプ次期米大統領が来年1月に正式就任するより前に会談することで、日韓の連携を強調する狙いもあるとみられる。【竹内望、金寿英】
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