公明党の山口那津男代表は2日、東京都内で街頭演説し、衆院憲法審査会で緊急事態時に国会議員の任期を延長する条項が議論されていることに関連し、「国民の理解が伴うように議論を深めていくことが重要だ。まかり間違っても改正のために議論をするということではない」と述べた。現行憲法で参院の「緊急集会」が規定されていることを踏まえ、拙速な改憲論をけん制した形だ。
衆院憲法審では、議員の任期満了時や解散後に大地震などが発生して選挙が困難になった場合、特例的に任期延長などを認める条項を憲法に盛り込む改正案が議論されている。一方、現行憲法でも衆院解散後の緊急時に参院が国会の機能を代替する「緊急集会」の規定があり、改正は不要との意見もある。
山口氏は街頭演説で「残念ながら参院憲法審では緊急集会の意義、役割について十分に議論が進んでいない」と指摘し、「衆院の議論があるから『いいや』と委ねるようなことではなく、参院自身が主体性を持って議論を深めていくことが重要だ」と述べた。【野間口陽】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。