神奈川20区は自民前職のベテラン、甘利明氏(75)が、立憲新人の大塚小百合氏(44)に敗れ、落選が確実になった。新設区に国替えした甘利氏は「当選13回の新人」と称し、選挙区内をこまめに回った。だが党への逆風もあって支持を広げられなかった。
甘利氏は落選の一報が入ると午後10時25分ごろ、相模原市南区の事務所で支援者らに「私の選挙史上、関係者全員が最も懸命に、これ以上できないくらいやってくれた。感謝している。全て私の責任。申し訳ない」と話し、深々と頭を下げた。今後については「冷静に相談して判断する」と述べるにとどめた。
前回選は旧13区で立候補。13区は区割り変更で海老名市が別の選挙区に移り、政治家として縁のない横浜市瀬谷区が編入された。そのため、中選挙区時代に地盤とし、祖母の実家があった「古里」の相模原市南区を含む20区に国替え。地元の首長から支援を受け、経済の活性化を訴えていた。
党幹事長として臨んだ前回選は都市再生機構(UR)を巡る金銭授受問題を抱えて立憲新人に競り負け、比例で復活当選した。今回は比例候補に適用される党内ルール「73歳定年制」で重複立候補ができず、「背水の陣」の選挙だったが14選を阻まれた。【佐藤浩】
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