兵庫9区(明石市など)は裏金事件を巡って自民の公認を得られなかった無所属前職、西村康稔元経済産業相(62)が逆風をはねのけて8選を確実にした。明石市の事務所で、支持者を前に西村氏は「国民の信頼を得られる政治をつくっていかなくてはと痛感した。これほど厳しい選挙は、最初の選挙以来だった」と振り返った。
旧安倍派の事務総長を務めるなど「5人衆」の一人で、釈明に追われた。年明けから地元で支持者向けの集会といったおわび行脚を続け、街頭では「裏金ではなく記載ミス」と弁明した。
これまで党の役職や閣僚を歴任し自身の選挙でも地元に入れないことが多かったが、今回は積極的に市民と握手をし、記念撮影にも気軽に応じた。コロナ対策担当相や経産相など要職の経験も強調した。
公明だけでなく、自民の地域支部も推薦を出し、フル回転で企業・団体など組織の引き締めを図った。最後は、泉房穂・前明石市長(61)の「一番弟子」を自任する立憲の橋本慧悟(けいご)氏(35)ら新人3人を振り切った。【入江直樹】
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