防衛省統合幕僚監部は27日、沖縄県与那国島の陸上自衛隊与那国駐屯地で同日午前11時40分ごろ、離陸しようとした陸自輸送機V22オスプレイの左翼の下部が地面と接触し、機体が一部損傷したと発表した。オスプレイは、自衛隊と米軍による日米共同統合演習「キーン・ソード」に参加していた。

陸自オスプレイは原因が判明し、部隊に対策を徹底するまで、飛行見合わせとなった。陸自が調査組織を設置し、原因調査に当たる方向という。

防衛省によると、オスプレイには、パイロットら運航に当たる5人と同乗者11人の計16人が搭乗していた。いずれもけがはなかった。接触が起きた際の状況について「機体が左右に振れ、不安定な状態になった」と説明している。オスプレイは飛行を取りやめ、駐屯地に着陸した。損傷が機体のどの部分にあるのか、詳しく確認中という。

オスプレイは27日午前、患者を島外に運ぶ訓練を実施。島から離れるため、離陸した際に接触があったという。

キーン・ソードは23日から11月1日の日程で、日米の隊員約4万5千人を動員。南西諸島など各地で訓練を展開している。陸自オスプレイは23日にも、キーン・ソード参加の別の機体が、鹿児島県の海上自衛隊鹿屋航空基地に緊急着陸している。

陸自オスプレイは千葉県の木更津駐屯地に2020年に暫定配備が始まり、今年6月までに導入予定の全17機が木更津に到着した。暫定配備は25年7月が期限で、防衛省は建設中の佐賀駐屯地(仮称)に移す方針だ。〔共同〕

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