与野党が過半数を巡って攻防を続ける衆議院選挙。
県庁所在地・盛岡市を含む岩手1区には3人が立候補しています。各候補が選挙戦の第一声に込めた訴えや思いをお伝えします。
県都・盛岡と紫波、矢巾の3つの市と町からなる岩手1区。
立候補しているのは届け出順に、自民党の新人で元県議・米内紘正候補(37)、立憲民主党の前の議員・階猛候補(58)、共産党の新人・吉田恭子候補(43)の3人です。
自民党の米内紘正候補は東京都出身で国政選挙は初挑戦です。
13分余りの第一声のうち最も重視したテーマは地方の存続で、約4分半を費やしました。
自民・新 米内紘正候補(37)
「岩手あってこその日本であります。食料もエネルギーも人材も担っているのは地方、岩手県であります。地方なくして日本の未来はあり得ません」
自民党の派閥の裏金問題や広瀬めぐみ元参議院議員の一連の不祥事で逆風が吹き荒れる中、信頼回復に向けても1分半ほど費やしました。
自民・新 米内紘正候補(37)
「信頼がなければ何を言っても聞く耳を持ってもらえないということが誰よりも分かった1年間です。政治刷新、政治改革を語る上でこの信頼を何よりも大切にして活動することを誓う」
このほか、都市と地方の格差を埋めるためのインフラ整備や医師不足の解消なども訴えました。
立憲民主党の階猛候補は盛岡市出身でこれまで6期務めました。
第一声は約10分で、若者の待遇改善や地域に人が定着する環境づくりについて最も長い3分半を割きました。
立憲・前 階猛候補(58)
「中小企業の皆さんの社会保険料や税の負担にも配慮しながら、若者の待遇改善これを行って家族の団らん守っていきたい」
また、党が9月に示した「次の内閣」の一員「ネクスト財務金融大臣」として、所得向上のための経済対策に注力すると2分ほどかけて訴えました。
立憲・前 階猛候補(58)
「石破さんもその前の岸田さんも『金融所得課税を強化する』と言っていた。しかし総理になってみると全然進みません。(私が)財務金融大臣になったらこれを行って食料であったり、生活を支えている皆さんにしっかり国が支えていきたい」
その上で、裏金の問題などで落ち込んだ政治への信頼を取り戻すため政権交代が必要と呼びかけました。
共産党の吉田恭子候補は紫波町出身、党の県委員会副委員長で衆院選への立候補は5度目です。
第一声11分半のうち、賃上げや減税などの政策に約5分半と最も多くの時間を使いました。
共産・新 吉田恭子候補(43)
「全国どこでも最低賃金時給1500円、ただちに引き上げる。そのカギは中小企業への直接支援で、安心して賃上げできる環境をつくっていくこと。このことが求められている」
また、2分半ほどを費やし自民党の派閥の裏金問題を厳しく批判。政治の転換を呼びかけました。
共産・新 吉田恭子候補(43)
「どの政党が伸びれば金権腐敗政治を変えられるのか。このことが正面から問われる選挙戦となっている。政治を変えましょう、裏金政治を止めさせましょう」
また戦争する国づくりをストップさせるとして、憲法9条の重要性や平和外交にかける思いも強く訴えました。
立憲の前の議員と自民・共産の新人が三つどもえで火花を散らす岩手1区。
投票日は10月27日です。
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