記者会見で質問に答える公明党の山口那津男代表=国会内で2024年4月30日午前11時14分、平田明浩撮影

 公明党の山口那津男代表は30日の記者会見で、28日投開票の衆院3補欠選挙で、自民党が不戦敗を含めて全敗となったことについて「自民党派閥の事件やその対応について関心が高い中で、厳しい評価が表れていることを真摯(しんし)に受け止めなければならない」と苦言を呈した。

 山口氏は会見で、投開票日の28日午後8時40分ごろに首相から「結果に対するおわびや反省」の電話があったと明らかにした。自民が唯一候補を擁立した島根1区で自民支持層の票が伸びなかったとして「政治資金を巡る自民党の姿勢に対する不満があるのだろう」と分析した。

 5月の大型連休明けには、政治資金規正法改正に向けた自公協議が再開する。山口氏は、公明が求める政策活動費の使途公開などについて自民が具体案を示していないことに触れ「自民党にも考え方を示してもらい、協議をしっかり進めることが重要だ。積極的な対応を求めたい」と語った。1回あたり20万円以下ならパーティー券購入者の名前や金額を公開しなくていい現状から基準額を引き下げることについても、自民の前向きな対応を促した。

 衆院解散の時期については「解散権を持つ首相の判断に委ねる」としつつ、「政権に対する支持、信頼を回復することに力を注ぐことが一番大事だ」として早期解散に慎重な考えをにじませた。【川口峻】

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