石破首相が裏金議員の一部を次期衆院選で非公認とする方針を表明したことを受け、記者団の取材に応じる高木毅氏=福井県敦賀市で2024年10月6日午後3時40分、高橋隆輔撮影

 次期衆院選で非公認が決まった高木毅元国対委員長は6日午後、福井県敦賀市内で記者団の取材に応じ、福井2区から無所属で出馬する意向を表明した。党本部の方針転換に対しては、地元関係者から「決断が遅い」と不満の声も漏れた。

 高木氏は政治資金収支報告書への不記載額が計1019万円に上り、4月4日、党員資格停止6カ月の処分を受けた。処分期間は終了しており、自民党福井県連は6日午後、福井市内で会合を開いて公認候補予定者の申請について対応を協議していた。その最中に「高木氏非公認」の一報が流れ、出席者らは驚きの表情を浮かべた。

 会合後、県連会長を務める山崎正昭参院議員は「報道の通りなら、2区は今の段階で(高木氏の)公認申請はしない」と述べた。別の県連幹部は党本部の決定自体は「評価する」としつつ、「地方あっての自民党なのだから、もっと早く方針を示すべきだった」と苦言を呈した。

 一方、高木氏は6日午後、報道各社による顔写真撮影のため、敦賀市役所を訪れた。撮影の間は落ち着かない様子だったが、記者団に受け止めを問われると、「私も党の人間なので、党の決定は重く受け止める。一定の説明責任は果たしたと思っているが、まだ足りないという声があるならば、引き続き(説明)していく必要があるだろう」と淡々と話した。一方、裏金事件で処分を受けた議員を非公認とすることは、二重の処分にあたるとの声が党内にあったと指摘されると、「そう思わないことはない」と不満ものぞかせた。【高橋隆輔、萱原健一】

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