兵庫県知事選への立候補を表明した中村稔氏(左)=神戸市中央区で2024年10月1日午後3時26分、中尾卓英撮影

 斎藤元彦前知事(46)の失職に伴う兵庫県知事選について、元経済産業省官僚の中村稔氏(62)が1日、立候補の意向を表明した。自民党県議団との面談後、政党の支援が受けられなくても立候補すると語った。

 取材に応じた中村氏は「(県議会)最大会派の自民党からの支持や推薦がなくても出馬の意思は変わらない」と語った。同県議団の北野実幹事長は「一本化できなかった。次の検討会で結論を出したい」と述べ、既に立候補を表明している他の候補擁立を目指す県議がいるなど内情を明かした。

 中村氏は広島県出身。1986年に通産省(現経産省)に入省し、2006年から09年まで出向先の兵庫県で産業労働部長などを務めた。灘中、灘高を卒業し「育ての親、兵庫に恩返しをしたい」と語った。

 知事選は31日告示、11月17日投開票の日程で実施される。斎藤氏のほか、前尼崎市長の稲村和美氏(51)が近く無所属での立候補を正式表明する。共産党などでつくる政治団体が医師の大沢芳清氏(61)の擁立を決め、日本維新の会も独自候補の擁立を模索。複数の候補が争う乱立模様となっている。【中尾卓英】

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