岸田文雄首相=首相官邸で2024年9月18日、新宮巳美撮影

 岸田文雄首相は19日、中国南部の広東省深圳市で日本人学校に登校中の男子児童(10)が刃物で刺されて死亡した事件について「深い悲しみを禁じ得ない。極めて卑劣な犯行で、重大かつ深刻な事案と受け止めている。まずは全力で(児童の)ご家族の支援に当たりたい」と述べた。視察先の石川県内灘町で記者団の質問に答えた。

 首相は「事実関係の説明を(中国側に)強く求めるよう指示した」とした上で「このような事案を二度と繰り返してはならない。日本人の安全確保と再発防止を中国側に強く求めていくと同時に、日本政府としてもできることを全て行っていかなければならない」と述べ、日本人学校への通学の安全確保策を検討する考えを示した。

 事件が日中関係に与える影響については「現時点で予断を持って申し上げることは控える」と述べるにとどめた。【園部仁史】

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