河村たかし市長の歌に「そんなに嫌ならお辞めになったらいい。もっと真面目に仕事をやって」と激烈に批判する大村秀章知事=愛知県庁で2024年9月18日午前10時48分、荒川基従撮影

 自作の歌「何をやってもしかられる」を発表した名古屋市の河村たかし市長について、愛知県の大村秀章知事は18日の定例記者会見で「そんなに嫌ならお辞めになったらいかがですか」と激烈に批判した。後から「お辞めになることをお薦めします」と言い回しを訂正したものの、「名古屋をおとしめている。面白ければいいという姿勢は、首長としてのりをこえている」などと厳しい口調の批判は7分間に及んだ。

 名古屋弁の歌詞は実体験を元にした自虐的な内容で、「何をやってもしかられる 何をやってもたたかれる」とのフレーズを繰り返す。

 大村知事は、ウェブ上の報道を読み「あきれた」と話し、執行権のある首長は、市民のために全身全霊を傾け、全力を尽くすのが本来のあるべき姿だと指摘。「自虐とか愚痴をこぼすことはやるべきではない。市民は愚痴なんか聞きたくなく、愚痴をこぼしたくなると思う」「もっと真面目に仕事をやって名古屋を良くしてくれ、という意見しか出てこないんじゃないか」と述べた。

 批判は、河村市長が東京オリンピック・ソフトボール日本代表の後藤希友(みう)選手の金メダルをかじった問題などにも波及。「最近も『俺にメダルを近づけん方がいいぞ』と自虐ネタにしている。全く反省していないということ。当事者は絶対に許さないと思う」と批判。河村市長の歌を報道したマスコミに対し「やり過ぎではないか。機関誌ではないのだから」と批判の矛先を向けた。【荒川基従】

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