自民党総裁選に立候補することを表明し、手元を確認しながら政策について説明する小泉進次郎元環境相=東京都千代田区で2024年9月6日午前11時21分、平田明浩撮影

 難解だったり、独特だったりする言い回しが、インターネット上で「ポエム」「進次郎構文」などと指摘されることの多い小泉進次郎元環境相(43)。自民党総裁選(12日告示、27日投開票)への出馬を表明した6日の記者会見では、用意していた原稿に度々目を落としながら公約を説明するとともに、「安全運転」で質疑応答も乗り切った印象だった。

「発言の軽さ」 反省

 「環境相時代の私の発言が適切に伝わらなかったことがあったとしたら、それは反省しています」

 記者会見で、環境相時代の「発言の軽さ」をどう総括しているかを問われた小泉氏はこう述べ、「国民に伝えたいことが明確に伝わるよう努力したい」と返した。首相になる資質があるかについては「国民に判断をいただくこと」とかわした。

 会見では「自民党を変えます。古い自民党と決別する覚悟です」と改革路線を強調。「自民党をぶっ壊す」のフレーズを掲げ、大逆転で首相に就任した父純一郎氏をほうふつとさせる発言に、SNS(ネット交流サービス)では「父親譲り」との受け止め方もあった。

 小泉氏を巡っては、その独特の言い回しが「中身がなく意味不明」と度々批判されてきた。

 2019年9月に「戦後男性最年少」で入閣し環境相となった小泉氏は就任直後、米ニューヨークで開かれた気候行動サミットの関連イベントで、気候変動対策について「セクシーに楽しく取り組む」などと発言し、物議を醸した。

 また、東京電力福島第1原発事故に伴う除染廃棄物を中間貯蔵施設から30年以内に県外に搬出するという年限について、記者団に「これは福島県民の皆さんとの約束だと思います。その約束は守るためにあるものです」などと述べた。

 こうした同義語を繰り返す「進次郎構文」はインターネット上で話題になり、小泉氏が8月末に開設したユーチューブチャンネルの動画には、1800件以上のコメントがつき、「構文」をまねた投稿が相次いでいた。

 だが、立候補表明の会見中では、付箋がびっしり貼られた手元の原稿に何度も目を落とし、質疑応答でもそれを見返しながら言葉を選びながら発言している様子だった。

 SNSでは、公約の説明を中心に「安全運転」が続いた会見の内容に対して「進次郎構文だらけで、支離滅裂になるかと思ったら違った」といった反応が目立った。【デジタル報道グループ】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。