福島第一原子力発電所2号機で8月22日から計画されていた燃料デブリの試験的取り出しが中断された問題で、東京電力は9月2日、齋藤経済産業相への報告について延期を申し入れた。

作業が中断した翌日の8月23日、齋藤経済産業相は東京電力の小早川社長に対し「猛省を促す」として先週中(8月30日まで)にも原因と対策を報告するよう求めていたが、調整がつかず間に合わなかった。
東京電力によると、9月2日にも報告を実施すべく調整していたが、事前に経産省の担当者からの内容確認を受け「改めて精査が必要になった」として東京電力から延期を申し入れたという。

東京電力は「調査を進めている」として詳細な内容は明らかにせず、今後の予定についても「準備ができ次第」としていて、作業再開時期は見通せていない。

作業中断の原因は、デブリ取り出しロボットを格納容器の中に押し込むための5本の棒の順番が間違っていたことで、作業の1か月ほど前に設備を組み立てたときから間違っていたと見られ、当時、東京電力社員の立会いがなく協力企業のみで作業が進められたことが問題視されている。

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