FNNがこの週末に実施した世論調査で「最も総裁にふさわしい人」を聞いたところ、小泉元環境大臣が回答の22.4パーセントを占めてトップ、2番目が石破元幹事長で、21.6パーセントでした。

■周辺「進次郎氏が出馬表明したら一気に流れができる」も「本格論戦が始まればまた流れが変わるだろう」との声も

地元のお祭りに法被姿で訪れた、小泉元環境大臣。

行く先々で人だかりができます。

【街の人】「進次郎さん頑張ってください!」

周辺も、「進次郎氏が出馬表明したら一気に流れができる」と自信をのぞかせていますが、別の議員からは「本格論戦が始まればまた流れが変わるだろう」との冷静な声も上がっています。


■地元で立候補表明の石破元幹事長

石破元幹事長は24日、地元・鳥取県の神社で正式に立候補を表明しました。

【自民党・石破茂元幹事長】「これを最後の戦いとして原点に戻り、全身全霊で皆様にご支持を求めてまいります」

小さな神社に大勢の人が詰めかけました。

【石破元幹事長】「大騒ぎになってきた。小ぢんまりとやるつもりだったんだけどなぁ」

【地元の人】「何を…」「そりゃあ無理でしょ!」


■河野大臣は総裁選の立候補表明会見で「脱原発」ではなく「原発活用」も示唆

26日には、河野太郎デジタル大臣が正式に立候補を表明しました。

河野大臣はこの表明の記者会見で、「日本を引っ張るリーダーに、皆さんのご支援をいただいてこの国を前に進めてまいりたい」と決意を表明。

一方で自身が掲げてきた「脱原発」政策について、記者から質問を受け、大規模な電力が必要とされる「データセンター」や「生成AI」のために、電力需要の増加が今後見込まれ、再生可能エネルギーでは供給が不足するとして、原子力発電も活用していく方針を示しました。

これについて、関西テレビ「newsランナーコメンテーター」で共同通信社・編集委員の太田昌克さんは、次のように指摘しました。

「私も河野さんを何回か取材しているのですが、『この有事の今こそ、河野太郎』、『内憂外患だから、自分がこの危機の日本を引っ張っていく』っていう、強いメッセージ出したんだけど、その反面、実は『河野さんらしさ』が、私はかなり減ったかなと思います。

それは『原発ゼロ』ですよ。記者会見を聞いていまして、『宗旨替え』だと思いましたね。

当面は『データセンターも必要になってくるし、AIでどんどんエネルギー需要が高まるから、原発は続けていく』というふうなことをおっしゃっているわけです。

『麻生派』を礎にして、今回の総裁選に出てるわけですけど、この麻生派の中にはやっぱり原発推進論者が重鎮に少なからずいるんですよね。私はそこに影響されている可能性があると思っています。

やっぱり原発っていうのは、『トイレ無きマンション』で、これから大きな地震の可能性もあわけです。きちんとこの『解』を原発政策に示したうえで、『原発を使っていくんだ』とおっしゃるならいいんですけども、その解を示さなかったのは河野さんらしくないと私は思いました」

※「トイレなきマンション」…原子力発電で使用された後、依然として強い放射線を出す使用済み核燃料を最終的に処分する場所などが決まっていないことのたとえ。

■河野大臣は裏金問題について「不記載になってしまったものと同じ金額を返還していただくことでけじめ」

26日に総裁選への出馬を表明する記者会見で河野大臣は、原子力発電について次のような趣旨の発言をしていました。

【河野デジタル相】「2050年には、人口減少と省エネの進展で電力需要が縮んで、再生可能エネルギーをいまの2倍のペースで導入することができれば、そこでだいたい需要と供給が合うのではないかと思っていましたが、最近のデータセンターと生成AIをはじめとする電力需要の急速な伸びで、需要が増えてしまう。原子炉を再稼働できるものは再稼働しても、おそらく足らなくなってくるんだと思います。
そうすると電力の供給が追いつかないから、『データセンターを日本からシンガポールへ移そう』とか、『電力の供給ができないから、AIの投資を日本からよその国に持っていこう』ということが起きては、経済にも影響が出てしまいます」

そしてそのうえで、原子力発電も活用する方針を示していました。

このほか河野大臣は、外交問題などとともに「裏金問題」に触れ、「不記載になってしまったものと同じ金額を返還していただくことで、けじめとするのが私はよろしいのではないかというふうに思います」と発言していました。

(関西テレビ「newsランナー」2024年8月26日放送より)

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