石破茂元幹事長が24日午前、9月に行われる自民党総裁選挙への出馬を表明しました。
地元、鳥取・八頭町の神社で午前11時から記者会見を開き、次のように、立候補に至った背景と決意を示しました。

自民・石破元幹事長:
私、石破茂は、このたびの自由民主党総裁選挙に立候補をいたします。
38年間の政治生活の集大成として、これを最後の戦いとして、原点に戻り、全身全霊で皆様にご支持を求めてまいります。
何卒よろしくお願いを申し上げます。
この地を選びましたのは、今から40年前、まだ自民党の公認も全く見通せない中、一軒ずつ、お一人お一人にお願いをする、党よりも国民の皆様方、一人一人を見る。
それが、私の政治生活の原点でありました。
そして、もう一つ、この地を選びましたのは、ここは、「郡家(こおげ)・殿(との)」という地であります。父祖の地であります。
子どもの頃、小学校の頃、夏休み、ここで夏祭りがありました。
本当ににぎやかでした。
日本は今ほど豊かではなかった。でも、一人一人に笑顔があって、若い人も、子どもたちも、高齢者も、みんな笑顔だった。にぎやかだった。
私にとって一番の思い出であります。
今、人は本当にいなくなってしまった。夏祭りも行われなくなってしまった。
もう一度、にぎやかな、みんなが笑顔で暮らせる、そういう日本を取り戻してまいります。
私は、この総裁選挙に臨むにあたり、いくつかのことを守りたい、その思いであります。
一つは、ルールを守る政治でありたい、ということです。
政治家のための政治ではない、国民のための政治。
自由民主党は国民政党なのであって、国民一人一人に誠実に向き合う、そういうような政治にしたいと思っています。
ルールを守るということ、それは、政治のための金、それが必要であるならば、その集め方は、きちんと節度を持ってなされなければいけません。
節度を持って集めたお金、それがなぜ政治のために必要なのか、それを、限りない透明性を持って、国民に向けて公開をいたしてまいります。
改正された政治資金規正法を守るのは当然のこと、さらに、透明性を深めるための
努力を最大限にいたしてまいります。
金のための政治ではない。
政治家のための政治ではない。
それを確立することによって初めて、自由民主党は、政治は、国民の皆様方にもう一度、信頼してもらえると思っています。
ルールを守る政治。ルールを守る自民党。
その政治を確立をいたします。
日本を守る政治。そうであらねばなりません。
私は、安全保障の仕事も長くやってまいりました。
抑止力の強化も、防衛力の強化も、それは平和を作るためのものであります。
戦争するためのものではありません。
どうすれば抑止力が確保できるか、そしてどうすれば、多くの国と信頼関係を築くことができるか、安全保障を確立し、日本を守ります。
そして、国民を守る、そういう政治を行います。
今、一人一人の人たちは、多くの不安の中におられるのではないでしょうか。
度重なる災害、それに対して、備えは万全でしょうか。
そして、また、万が一のことがあったときに、国民は、生命、財産、守られるでしょうか。
私は、防災省の設立、シェルターの整備、一生懸命、訴えてまいりました。
避難所も、基本的に関東大震災のときと変わっていない。
体育館で雑魚寝、そんなことがあっていいはずがない。
そして、昭和20年の東京大空襲、大勢の人が死んでいった。
日本政府は、国民を守る気があったのか。
シェルターの整備にも、努めてまいります。
賃金は、ようやく上がるようになりました。
しかしながら、国民の皆様方が安心して消費をしていただける、そういう経済になっているでしょうか。
私は、社会保障、もう一度、見直してまいります。
医療、年金、子育て、介護、社会保障全般を見直し、安心していただける年金、医療、介護、子育て、それを確立し、そして、一人一人の生産性を増やし、所得を上げ、物価上昇を上回る賃金上昇、これを実現いたします。
国民を守る、そして、地方を守る、ということであります。
都市対地方なのではありません。
今、1年に90万人も人口が減っていく中にあって、地方は本当に苦しんでいます。
では、都市はどうなのか。
一人当たりの、一つの世帯当たりの可処分所得は都市の方が低いとも言われています。
都市対地方なのではありません。
もう一度、地方に雇用と所得を、そして、都市に安全と安心を。
地方を守るというのは、そういうことであります。
その根幹は、食と農であり、そして、医療体制の充実であります。
人口は減ります。そう簡単に人口が戻るわけはありません。
しかし、その中にあって、可処分所得を増やし、生産性を上げ、付加価値を上げていく。
私は、地方創生大臣の時に多くのことを学びました。
日本全国47都道府県、1718市町村、それぞれが持っている可能性を最大限に引き出すことによって、地方を守り、そして、都市を守り、安全で安心できる日本の国を、私は作ってまいります。
そして、未来を守るということであります。
いろいろなことを、次の時代に先送りをしてはなりません。
今さえ良ければいいのではない。自分さえ良ければいいのではありません。
次の時代を守るということです。
医療もそうです。年金もそうです。介護もそうです。
皆が安心して充実して暮らせる、そういうような日本を実現することによって、未来を守る。
次の時代にツケを残さない。それは今を生きる我々の責任だ。
私はそのように確信を致しております。
私、石破茂は、ルールを守り、国民に信頼される政治、日本を守り、そして、国民を守り、地方を守り、そして、未来を守る。
そのために、全身全霊を尽くし、今度の戦いを政治生活の集大成として、総決算として、最後の戦いと位置付け、全身全霊で臨んでまいります。
どうぞ皆様方のご支持を賜ることができますように心からお願いして、私の立候補の表明といたします。
どうぞよろしくお願いを申し上げます。

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