加藤勝信元官房長官=竹内幹撮影

 自民党の加藤勝信元官房長官(68)は、9月に予定される党総裁選に出馬する検討に入った。党関係者が16日、明らかにした。

 加藤氏は大蔵省(現財務省)を経て、2003年衆院選で初当選し、現在7期目。官房長官や厚生労働相を務めるなど政策通として知られる。総裁候補として小林鷹之前経済安全保障担当相(49)や小泉進次郎元環境相(43)ら若手・中堅の名前が挙がる中、安定感のある実力者として党内の一部から出馬を求める声が高まっていた。

 加藤氏は、15日には萩生田光一前政調会長と国会内で会談。出馬に向けて対応を協議したとみられる。

 加藤氏は16日、「出馬に向けて具体的に動いていきたい」と周囲に語った。

 加藤氏は茂木派に所属するが、将来の首相就任に意欲を示す茂木敏充幹事長(68)のライバルとも目されてきた。

 岳父は自民党旧安倍派幹部の加藤六月元農相で、死去した安倍晋三首相との関係が深かった。菅義偉政権では官房長官を務め、その後も菅氏との連携を重視してきた。

 6月には菅氏や萩生田氏、武田良太元総務相、小泉氏と会食。萩生田、加藤、武田の3氏は定期的に会食するなど連携しており、3氏の頭文字を取って「HKT」と呼ばれる。【加藤明子、遠藤修平】

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