木原稔防衛相と高市早苗経済安全保障担当相、新藤義孝経済再生担当相は終戦の日の15日午前、東京・九段北の靖国神社を参拝した。2007年に防衛庁が防衛省に昇格してから、現職の防衛相の靖国参拝が確認されたのは21年8月13日の岸信夫氏以来で3例目。終戦の日の参拝は初めてとみられる。靖国神社にはA級戦犯が合祀(ごうし)されており、中国や韓国などが反発する可能性がある。
木原氏は参拝後、記者団に「尊い命を犠牲にされた皆様方に哀悼の誠をささげ、尊崇の念を表してきた」と語った。玉串料は私費で納めたと説明した。
現職防衛相の靖国参拝は、岸氏以外では16年12月に稲田朋美氏が行ったことがある。だが、いずれも終戦の日の参拝は避け、中韓両国などに一定の配慮を示してきた。参拝が関係改善が進んでいる日韓関係に与える影響を問われた木原氏は「韓国とは引き続き関係を強化していくつもりだ」と語った。
防衛庁時代には、02年に当時の中谷元・防衛庁長官が8月15日に参拝している。
林芳正官房長官は15日の記者会見で、閣僚の靖国参拝について「いずれも私人の立場での参拝と理解している。政府として見解を申し上げる事柄ではない。今後も隣国である中国や韓国を含む国々と関係を強化していく方針に変わりはない」と述べた。
岸田首相は22、23年に続いて参拝せず、自民党総裁として私費で玉串料を奉納した。【森口沙織】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。