旧優生保護法に基づき不妊手術を強制された被害者への補償に向け、超党派の議員連盟が開いたプロジェクトチームの第2回会合(1日午前、国会)=共同

旧優生保護法に基づき不妊手術を強制された被害者への補償に向け、超党派の議員連盟は1日、プロジェクトチーム(PT)の第2回会合を国会内で開いた。原告側弁護団が出席し、手術された被害者本人に対して補償金を一律1500万円、配偶者には一律500万円とするよう要望した。

議連は補償制度を創設する新法を、秋に想定される臨時国会へ提出する方向で議論を進めている。PT座長の立憲民主党の西村智奈美氏は「急ピッチで、丁寧に議論していく」と述べた。

旧優生保護法を憲法違反と判断し国の賠償責任を認めた7月3日の最高裁判決を受け、岸田文雄首相は17日に原告側と面会して謝罪した。訴訟を起こしていない人や当事者の配偶者も補償の対象とする考えを示し、確定判決を踏まえた「十分かつ適正な額」の補償を行うと表明した。

政府は優生思想や障害者差別の根絶を目指し、全閣僚による対策推進本部を立ち上げ、29日に初会合を開催。共生社会の実現に向け、新たな行動計画を策定するとした。

31日には一連の訴訟で最高裁判決後初めてとなる和解が東京地裁で成立した。脳性まひのある70代女性に国が1650万円を支払う。〔共同〕

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