任期満了に伴う福山市長選挙が来月4日に告示されます。
これまでに現職と新人の2人が立候補を表明していて、選挙戦は一騎打ちとなる見込みです。

人口およそ45万6000人、備後圏域の中心都市である福山市。
広島市に次ぐ県内2番目の人口を要する福山市でも今、人口減少が課題となっている。
市は2050年には人口がおよそ38万3700人になると推計。
すでに、4年前と比べてもおよそ1万1000人減少している。
人口流出にどう歯止めをかけるのか。

【現職・枝広直幹氏】
「私は2期8年間、福山に誇りと輝きを取り戻す、強い決意をもって一心に5つの挑戦に取り組んできました」

先月、雨の中、公園に詰めかけたおよそ700人の支援者らを前に2期8年の実績を強調したのは3期目を目指す現職の枝広直幹氏だ。
会場には地元選出の国会議員や県議、市議らが駆け付けた。
自民・公明両党のほか立憲民主、国民民主両党、さらには連合広島からも推薦を受け、強力な組織戦を展開する。

【現職・枝広直幹氏】
「魅力を失わない、若い人も福山のことを思ってくれるそんな街づくりを進めていきたい」

2016年の初当選から8年間で特に力を入れたのは、現在も進む福山駅前の再開発事業だ。
2012年に閉店した「キャスパ」の跡地には、新たな商業施設「ニューキャスパ」が9月にオープンを控える。
今後は駅前広場の再開発も行う予定だ。

また西日本豪雨災害の教訓を活かし浸水対策に着手。
今年6月までに予定していた169の事業を全て完了させたと実績を強調する。
次の4年間では23年経っても未だ、完成の見通しが立たない福山道路の早期完成や福山版ネウボラの更なる拡充など子育て支援を充実させ、活力あるまちづくりを進めたいと意気込む。

【現職・枝広直幹氏】
「活力と魅力を失わない備後の中核都市広島県の東部の玄関となる福山市の活性化に務めていきたい」

一方、大通りで道行く人に手を振るのは新人の宇田貴美氏。
知名度をあげようと5月以降、市内各地で街頭に立ってきた。

【新人・宇田貴美氏】
「皆さんと共に住んでいてよかったと実感できる福山づくりいま始めて行きたい」

宇田氏は福山市水呑町出身の39歳。
福山青年会議所の理事長を務めたほか、「ばら祭」では企画実行委員長として祭りの運営を担うなど地域の活性化に力を注いできた。
これまでの活動を通して宇田氏は現在の市政が「市民の声を反映していない」と批判する。

【新人・宇田貴美氏】
「枝広氏になって確かにスピード感は上がったと感じているし、街の景色も変わったと感じるが、人に寄り添った政治が足りていないと感じる」

宇田氏は市民の「困った」に手が届く政治を目指したいと立候補を決意。
中でも、子育て政策に力を入れ公立小中学校の給食費の無償化や18歳までの子どもの医療費の無償化に着手したいと意気込む。
また高齢者にも優しいまちづくりとして、介護タクシーの無料化や若者や障がい者の雇用促進なども訴える。
一方で現市政が進める道路整備については、策定から25年が経過していて課題を整理する必要があるとして待ったをかける。
これまでの人脈をフル活用しSNSなどを駆使して浸透を図る。

【新人・宇田貴美氏】
「10年後福山が日本で1番幸せだと言える福山を目指して”いま始まる みんなが主役の福山市”を市内に住む皆さんと実現していきたい」

Q:「市長に何を望む?」
【有権者】
「やっぱり年ですから自分たちが住みやすくて税金も安くなってそういうのがいい」「道路の幅も増やして欲しいそうすれば渋滞の緩和にもつながる」
「子どもが二人いるので子育て政策に(力を入れてほしい)」

有権者の思いを受け止めるのは誰になるのか。
福山市長選挙は来月4日告示、来月11日に投開票される。

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