太平洋戦争末期に本土決戦をにらんで長野市内で掘られた地下壕跡を訪ねる市民講座が4日に開かれました。

長野市を含む善光寺平一帯では、太平洋戦争末期にいわゆる「本土決戦」を視野に入れた準備が進められ、政府の中枢機関を移す予定で地下に掘られた「松代大本営」が知られています。

長野市安茂里に残る「大本営海軍部壕」も本土決戦準備の一環として掘られ、近年、地元の住民などで作る「昭和の安茂里を語り継ぐ会」の調査で注目されるようになりました。

安茂里地区では他にも複数の壕が掘られ、4日に安茂里公民館が主催した市民講座でその跡を訪ねました。

このうち、観音沢では3本が着工されましたがいずれも未完成に終わり、入口は埋まっています。

説明する地元の住民:
「斜面の上から土がどんどん流れ込んできて埋まっている。元の壕はもっと深かったと思う」

市民講座の参加者:
「本当にこんな所に日本の中枢部隊が来て穴を掘ったのかと。びっくりですね」
「教えていただかないと壕の跡と言うこともわかりませんでした」

「昭和の安茂里を語り継ぐ会」の調査で、周辺では海軍や陸軍の複数の部隊が駐留し掘削作業をしていたことがわかってきています。

8月で終戦から79年を迎えます。

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