立憲民主党の泉健太代表(左)との党首討論で発言する岸田文雄首相=国会内で2024年6月19日午後3時25分、平田明浩撮影

 国会で19日開かれた岸田文雄首相(自民党総裁)と野党4党首による党首討論には、多くの与野党議員が傍聴に詰めかけた。自民議員のほとんどは討論のやり取りをじっと見つめるだけで、首相の発言に拍手を送ることはほとんどなかった。

 首相は立憲民主党の泉健太代表との党首討論で、経済対策などに関し「私たちは現実的な政策を説明させていただいた。御党にも責任ある具体的な政策を提示していただきたい」と語気を強めて迫った。野党側からは「失礼だ」などとヤジが飛び、立憲の議員が司会を務める衆院国家基本政策委員会の根本匠委員長(自民)に詰め寄る一幕もあった。

 首相が選択的夫婦別姓を巡り「直近の世論調査を見ても意見が分かれているのが現状だ」と述べると、野党側からは「反対しているのは自民だけだ」とのヤジも飛んだ。

 国民民主党の玉木雄一郎代表が「自民内から責任を問う声が公然と出ている。国民の信頼も地に落ち、四面楚歌(そか)、八方塞がりだ」と指摘した場面では、首相が「私自身は四面楚歌であるとは感じていない」と反論し、議場からは大きなどよめきが起こった。【池田直】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。