政府は18日の閣議で、2023年の特定秘密保護法の運用状況に関する国会への報告書を決定した。特定秘密文書の扱いを巡り2件の法令違反があったとして、内閣府独立公文書管理監が防衛省と外務省に是正を求めた。自衛隊で相次ぐ特定秘密の漏えいは「情報保全体制に対する信頼を大いに損なう深刻な事態」との記述も盛り込んだ。

報告書によると、是正を求めた2件では、特定秘密情報が含まれる文書に特定秘密の表示がなかったことが確認された。

23年末時点で特定秘密に指定されているのは計751件。保有する行政文書は約68万点だった。23年に秘密を取り扱うための「適性評価」を受けたのは2万4569人で、23人が拒否した。

特定秘密を巡っては、22年12月に海上自衛隊の1等海佐(当時)がOBに漏らしたとして懲戒免職となった。今年4月には海自と陸上自衛隊でずさんな取り扱いがあったとして幹部らが懲戒処分を受けた。〔共同〕

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