参院政治改革特別委員会で日本維新の会の東徹氏(右手前)の質問に答える自民党の鈴木馨祐氏(左から2人目)=国会内で2024年6月12日午後3時6分、平田明浩撮影

 参院政治改革特別委員会は12日、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正案を審議した。自民は「政策活動費」の10年後公開に向けた制度設計について、改正法が施行される2026年1月までに「結論を得るのが望ましい」との見解を表明。施行日までの制度設計は日本維新の会の要求事項で、維新は受け入れられなければ法案採決で反対にまわる可能性を示唆していたことから、一定の配慮を示したとみられる。

 この日の質疑で、維新の東徹氏が「法律の施行日までに結論を出すべきだ」と改めて要求。自民の勝目康氏は「施行日である26年1月1日を目指して早期に結論を得るのが望ましい」と答弁した。

 領収書などを公開する規定は自民と維新の修正合意に基づいて衆院審議段階で改正案に追加されたが、改正案には具体的にどのように公開するかについて「早期に検討」としか定められていなかった。

 東氏は、修正合意に盛り込まれた調査研究広報滞在費(旧・文書通信交通滞在費)の見直しについて、今国会での対応は困難だとの認識を自民の浜田靖一国対委員長が示したことも問題視。「全てパッケージでやってきた政治資金規正(法)改革は元も子もなくなってしまう。このままでは今回の改革に賛成できない」と述べた。【飼手勇介】

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