サッカーJ2・ブラウブリッツ秋田の本拠地となる新たなスタジアムについて、秋田市の穂積市長は6日、開会した6月市議会で「八橋運動公園での整備を排除しない」とした上で、Jリーグから整備スケジュールをさらに前倒しするよう求められていたことを明らかにした。

新スタジアムは、秋田市が外旭川地区に卸売市場や観光・集客施設と一体で整備する計画で、卸売市場の再整備で生まれる空きスペース「余剰地」を建設地としている。

しかし、穂積市長は3日、2019年に候補地から外れた八橋運動公園での整備について「一つの選択肢」と発言した。

6日に開会した6月市議会で穂積市長は、新スタジアムの事業スケジュールについて「現時点では、卸売市場の余剰地に整備することとしているが、Jリーグからは、来シーズンのライセンス審査に向け、整備スケジュールの更なる前倒しを求められていることから、八橋運動公園を含めた他の場所での整備の可能性についても排除せず、引き続き、ブラウブリッツ秋田、県、市の三者で幅広く検討していきたいと考えている」と述べた。

新スタジアムの建設候補地を巡っては2023年6月、秋田市などが「農地」であることを理由に、2026年度に着工する意向を示す書面を提出し、今季のライセンスを受けた。

しかし、候補地が卸売市場の余剰地に変更されたため、着工は市場の建て替えが終わる2030年にずれ込む見込みとなった。これを受け、Jリーグが2024年2月に、スタジアム建設の実現性を早期に示すよう秋田市などに求めていた経緯がある。

穂積市長は、八橋運動公園に整備する可能性を示唆した理由として、2023年12月に改定されたJリーグのスタジアム基準を挙げた。これまでJ2の収容人数は1万人以上とされていたが、人口減少が進む地方都市をホームとするチームが建設するケースなど一定の条件を満たした場合、5000人以上に緩和するという内容に変更になった。

ブラウブリッツの来シーズンのクラブライセンスの申請期限が6月末に迫っているが、秋田市は現在の外旭川地区での計画を提出し、検討の経過を随時Jリーグ側に報告していくとしている。

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