小林製薬(大阪市)の紅麴(こうじ)サプリメントを摂取した後に健康被害が相次いだ問題をめぐり、武見敬三厚生労働相は31日の閣議後会見で「小林製薬に対する直接の行政処分は現在ではまだ考えていない」と述べた。

 厚労省は28日、サプリの原料から、青カビ由来の「プベルル酸」のほか、紅麴菌の培養過程で青カビが混入した可能性を示す二つの物質が検出されたと発表した。

 武見氏は閣議後会見で、小林製薬の責任について問われ、「製造工程においてカビが混入する可能性について配慮すべきだ」としつつ、「食品衛生法で定める一般衛生管理基準ではカビの発生防止にかかる具体的な規定は設けられていない。食品衛生法上、直ちに問題があったとは言えない」と説明した。(藤谷和広)

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