新型コロナウイルスの感染症法上での位置づけが「5類」に引き下げられて8日で1年。2020年2月、県内で初めて感染者が確認されて以降、猛威を振るった新型コロナウイルスは去年の5月8日から、感染症法上、季節性のインフルエンザなどと同じ「5類」へと引き下げられた。
県の直近の公表によると、県内53の医療機関から1週間で報告された感染者数は442人。1医療機関あたりの感染者数は8.34人と、3週連続で増加傾向にある。これは2022年8月の流行ピーク時に比べると1割以下の数だ。
この1年で各地に活気が戻り、街の声にも変化がー
街の声はー
「(コロナに)罹患しないにこしたことはないけど、あまり気にしてないな」
観光客
「前に来たのはコロナ禍前です。開放感もあるので、屋外ではマスクも外して、海とか自然を楽しみたい」
一方、いまだに身近な恐怖として感じる人もいた。
県民
「去年7月にコロナにかかって、旅行先の大阪で1か月ほど入院した。肺炎を患って、意識不明の状態になったので、かかると怖いなという思いをした」
重症化する恐れもある新型コロナウィルス。医療機関では発熱外来など対応が続いている。
首里城下町クリニック第一 田名毅院長
「基本的には、コロナウイルス自体は、もうある意味で生活の中に入り込んでいる。ずっと持続して、感染者数の変動はあるけれども、続いているというのが私たち医療界の感じているところ」
こう話す田名院長は、徐々に新型コロナに対する行政の対応が変化していることで、新たな課題も感じている。
首里城下町クリニック第一 田名毅院長
「4月からは、通常の保険診療に戻りましたので、今新型コロナウイルスの治療薬が一番安い薬でも、3割負担で1万5000円します。かなり高額になった関係で、患者さんの理解と同意が得られないと薬を出せなくなっています」
日常生活が戻り、コロナウィルスへの意識が薄れるなか、田名院長は感染リスクを再認識してほしいと話す。
首里城下町クリニック第一 田名毅院長
ある意味一般の風邪になりつつある。これはいいことではあるんですけど、やはりリスクの方が高い方々、いわゆる基礎疾患を持っている方々や高齢者にとっては、簡単な風邪では終わらない可能性がある。そこを十分認識していただきたい」
感染対策が個人に委ねられ、行政の対応も変化するなか、自分や家族の身を守るためには、マスク着用や手洗いなど、場面に応じて基本的な対策を継続することが必要だ。
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