熊本市の中学校の部活動を巡り、熊本市教育委員会が新たな部活動の形を示しました。2027年度の開始を目指しています。
「複数の学校で部活動を統合」などの方針
熊本市の中学校の部活動は、少子化による部員の減少や教員の負担の重さなどが課題となっています。
これを受け、市教委では既に、学校の部活動を地域のスポーツクラブなどに移行はせず、複数の学校で部活動を統合するなどの方針を示しています。
今回、市教委が新たに公表した「新しい学校部活動の素案」では、複数の学校で部活動を統合して現在ある569部を400部ほどに縮小します。
教員からは「希望者のみ」人材バンクから募集へ
また、教員の指導者は「希望者のみ」としたうえで、新たに「人材バンク」を設けて、退職した教員や大学生など外部の指導者を集めます。
これにより、一つの部活動あたり原則4人、市内全体で1600人の指導者の確保を目指します。
教員を含めた指導者には一律で報酬を支払う一方、部員を持つ保護者には「受益者負担」を求め、企業にも寄付金などを求めて年間約6億5000万円の財源を確保します。
素案は来年3月の市教育委員会の会議で承認されれば、2027年度から運用を始める予定です。
顧問で時給1600円 保護者からは「受益者負担」の徴収
(スタジオ解説)子どもたち、指導者、保護者のそれぞれの視点で見ていきます。
現在の部活動は学校単位で行われていますが、2027年度からは複数の学校で一緒に部活動ができるようになります。子どもたちは、別の学校の生徒と一緒に活動して、外部の人から指導を受けることもあります。
後生川凜アナウンサー「どんな人が指導者になれるのでしょうか」
熊本市教委が「人材バンク」を設置し、大学生や公務員などにも指導者としての希望を募ります。教員も希望すれば登録することができます。面接などを通過して指導者になれば、顧問で時給1600円、副顧問で時給1000円の報酬が支払われます。
部活動に参加する子どもの保護者には、「受益者負担」として、費用の一部を求める方針で、現在支払っている実費に加えて、月額3000円程度(部活に週5日参加の場合)となる予定です。一方で経済的に苦しい家庭には、費用の補助制度なども設ける予定です。
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