富山県経営者協会が今年9月、研修に参加した29社の新入社員91人に意識調査したところ、4人に1人が今の就職先からこの先「仕事を移る」と答え、若い社員のキャリア志向が「短距離走型」に変化していることを示しています。

意識調査は、新入社員の入社時と半年後の気持ちの変化を把握るため富山県経営者協会が毎年実施しています。

今年9月に2日間行われた新人研修では、参加した会員企業のうちの29社、新入社員91人に対して意識調査を行い、全員から回答を得ました。

このなかで「今の就職先でいつまで働くか」の問いでは最も多い「定年まで」が35人で38.5パーセント、「仕事を移る」が25人で25.3パーセントでした。

入社時の調査よりも「定年まで」が2.2ポイント減ったのに対し「仕事を移る」が6.6ポイント増加、新入社員の4人に1人が将来は「仕事を移る」と答えています。

また自身の昇進については、46人が「関心がない」と答え、ほぼ半数に及びます。た。

また「上司に求めるもの」として3つまで聞いたところ「信頼感」「優しさ」「指導力」と、入社時とほぼ変わりませんでした。

富山県経営者協会は今回の調査で、1990年代半ばから2000年代生まれのいわゆる「Z世代」と呼ばれる若者のキャリア志向が「一つの会社を勤めあげる長距離走型から短距離走型に変化してきている」とみています。

そのうえで、多様化した価値観を理解するリーダー(管理職)の対応が求められていること、人材確保の観点から、若手社員の定着率を向上させる取り組みが喫緊の課題であり、社員が将来ビジョンを描き、意欲を持って成長していける職場環境づくりが求められているとしています。

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