青森県民は日本一のお風呂好き!?温泉地の数は全国5位、湧出量は全国第4位と温泉の宝庫であり、人口10万人あたりの公衆浴場の数は、全国1位(23.0か所)と最も多いんです。そんな青森の温泉や銭湯まで、青森市出身でミュージシャン&芸人・ワハハ本舗のタマ伸也さんがドライブするシリーズ『あおもりドライ風呂』

今回の出発地点は、鰺ヶ沢町(あじがさわ・まち)にある【海の駅 わんど】
土産品の店や食事コーナーがあるほか、野菜も販売しています。さて、交代制となっている案内役は誰でしょうか?

温泉ソムリエ 鎌田祥史さん
「鎌田です。よろしくお願いします」

案内役は、温泉ソムリエの鎌田さん。温泉ソムリエ協会が認定したソムリエの資格を持ち、温泉の知識が豊富です。

案内してくれる温泉はどこなのでしょう?
温泉ソムリエ 鎌田祥史さん
【鯵ヶ沢温泉 水軍の宿】というところです。特徴としては、“珍しいタイプの泉質”で、海の町・鰺ヶ沢ならではの温泉があります」

海の町ならではの珍しいタイプの泉質!?それでは、温泉ソムリエおすすめの温泉へレッツ、ドライ風呂~!

温泉成分は“濃い温泉”の約6倍!古代の海水が30万年の時を経て湧く

今回は温泉ソムリエおすすめの珍しい温泉へ。【鯵ヶ沢温泉 水軍の宿】は、江戸から明治にかけて北前船の寄港地として栄えた当時の鰺ヶ沢を思わせる情緒あふれる温泉宿。

隣の建物では、宿泊者以外も温泉を楽しむことができます。

それでは、レッツ入浴~!
タマ伸也さん
「いい感じ~めっちゃいいじゃん!いい所を知ってるね~かまり(=津軽弁で“香り”)もいいね~」
温泉ソムリエ 鎌田祥史さん
「外観もかまりも素敵な温泉です」

【入浴料】
大人 480円
中人 170円
小人  80円

まずは、『熱湯』からいただきます。温度は約44℃。

タマ伸也さん
「(湯船の)深さは正座してちょうどいいね」

さて、港町ならではの珍しい温泉とは一体?
タマ伸也さん
「なんかさ、肌がちょっと“ピリピリ”する気がするんだけど」
温泉ソムリエ 鎌田祥史さん
「そうかもしれないです。ここはですね、他の温泉とは違って(源泉が)ほぼ海みたいな感じなんです」

タマ伸也さん
「海!?鰺ヶ沢はすぐそこが海だもんね」
温泉ソムリエ 鎌田祥史さん
「水軍の宿は、“化石海水温泉”とPRしていまして、太古の昔の海水などが地中深くで温泉に変わっていま湧き出ているのがこの“化石海水温泉”なんです。非常に塩分が濃い温泉ですね」

水軍の宿によると、“化石海水温泉”は古代の海水が湧き上がった天然温泉のこと。地中に閉じ込められた海水が30万年の時を経て温泉となり、塩分濃度が高く、保温と保湿に優れ、湯冷めしにくい特徴があるのだそうです。
【泉質】ナトリウム・塩化物強塩泉(高張性中性高温泉)
【効能】神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩など

タマ伸也さん
「普段かゆくない部分がかゆい。(口に入ると)しょっぺぇ!これ海だわ」
温泉ソムリエ 鎌田祥史さん
「そうなんですよ。温泉って必ず成分表が脱衣所などに貼ってあると思うんですけど、一般的に1リットルの中に成分が5グラム入っていれば“濃い温泉”と言えるんですけど、ここは“29グラム”入っていて本当の『熱の湯』って感じなので、油断してずっと入っているとのぼせてしまうこともある」
タマ伸也さん
「えー!!6倍!?」

入浴をする際には決して無理をせず!ということで、一度出て約42℃の『ぬる湯』で休憩しました。

そしてこのあとは、露天風呂へ。

露天風呂は“船形” 「水軍の宿」の“水軍”とは?

露天風呂の湯船は、船の形をしています。
タマ伸也さん
「いや~気持ちいい。最高だね。今さらな質問なんだけどさ、(宿の名前にある)“水軍”って何?」

温泉ソムリエ 鎌田祥史さん
「由来としては、鎌倉時代に津軽の海を守っていた『安東(あんどう)水軍』っていうのがあったそうで、それがこの宿のモチーフに使われているそうです」

鰺ヶ沢町によると、『安東水軍』は鎌倉時代に十三湊を根城に日本海交易に活躍した豪族なんだそうです。

タマ伸也さん
「だからこれ(露天風呂)も船の形なんだ」

港町ならではの“化石海水温泉”で、日帰り入浴を楽しんだ2人。続いては、今回の寄り道。『町おこし』の一環で養殖を始めたという“幻の魚”を食します!

絶滅危惧種の“幻の魚”を刺身で味わう その前に「懐かしの味」見っけ!

恒例の寄り道…の前に、タマさんは海の駅で購入した『みつかけ』を食べることに。
タマ伸也さん
「子どもの頃にみつかけ食べていたよ」

鰺ヶ沢町で70年以上続く『北川商店』の『みつかけ』は、創業から変わらない味で長く愛されるソウルフード。津軽地方の一部スーパーマーケットでも販売されているそうです。

タマ伸也さん
「やばい。泣いちゃう。おいしい」
温泉ソムリエ 鎌田祥史さん
「優しい味ですね。お餅もやさしい感じ」

ところで、今回の寄り道はというと、“幻の魚”と呼ばれる珍しい魚を提供している店へ。やってきたのは、【お食事処 ドライブイン汐風】です。

定食やカレーなど店主こだわりの料理がいただける店です。そんな中、幻の魚を使ったメニューが密かに人気を集めているのだそうです。

店員さん
「お待たせしました【いとう丼】です!」
タマ伸也さん
「いま、【いとう丼】って言ったね」

“幻の魚”と呼ばれている『イトウ』は淡水魚で、元々は東北地方にも生息していたそうですが、いまは北海道の限られた地域にしかおらず“絶滅危惧種”に指定されています。

鰺ヶ沢町では、『町おこし』の一環として1985年(昭和60年)にイトウの養殖を始め、町内の飲食店で提供されています。

脂がのっておいしいのは秋冬ということなので、いまが旬の『イトウ』の刺身をたっぷりのせた【いとう丼】(2300円)を2人も食べてみることに。

タマ伸也さん
「身がしっかりしていて、食べごたえあっておいしい!全然“くさみ”がないし、このつけダレ(昆布しょうゆだれ)と抜群に合うね」

鰺ヶ沢町の『イトウ』は、白神山地のきれいな水で育てているため、“くさみ”がなくて濃厚な味わいになるのだそうです。

温泉ソムリエ 鎌田祥史さん
「濃厚ですね。脂がありますね~。これがイトウか」

鰺ヶ沢町で、海の町ならではの珍しい温泉と“幻の魚”を堪能した今回のドライ風呂はいかがでしたか?これにて、温泉・銭湯39軒制覇。次は、あなたの街もお風呂へ行くかもしれません。

青森テレビ「わっち!!」月~金曜夕方4時25分から
「タマ伸也のドライ風呂」11月6日(水)放送回を再編集
※掲載しているのは放送当時の情報ですので、変更となっている場合もあります。


~施設情報~
「鯵ヶ沢温泉 水軍の宿」
【住所】鰺ヶ沢町舞戸町下富田26−1
【日帰り入浴営業時間】8:00〜21:00
【入浴料】
大人 480円
中人 170円
小人  80円

「海の駅 わんど」
【住所】鰺ヶ沢町本町246−6
【営業時間】9:00~17:00
※店舗によって営業時間が異なります。

「お食事処 ドライブイン汐風」
【住所】鰺ヶ沢町赤石町大和田38-1
【営業時間】10:00~17:00
【定休日】なし

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