素材として使うのは砂ではなくて畑の土です。5日、高知県四万十市で幼稚園児たちが畑の土に絵を描くアート作りに挑戦しました。

四万十市不破の畑で行われたのは、砂で像を作るサンドアートならぬ『ソイルアート』。“ソイル”は英語で土や土壌の意味で、そのソイルを使ってアート作品を作ります。

この催しは低農薬や有機肥料による栽培や、食育を目的に子ども達の農業体験を行なっている『四万十市まちづくりグループりん』が初めて企画し、中村幼稚園の年長組園児、28人が参加しました。

(四万十市まちづくりグループりん 西村光平 代表)
「野菜の収穫体験に来ている、身近な土と身近な道具を使って、遊びの選択肢を増やしてもらいたいとの思いがありました」

指導するのは黒潮町を拠点に国内・海外で活動するプロの砂像彫刻家松木由子さんです。畑の土を使ってアート作品を作るのは松木さんも初めて。

園児たちは高さ1メートルに盛った土のキャンバスに、カボチャやガイコツなどの絵をヘラやスプーンを使って描いていきます。そして時々、ストローで余った土の粉を吹き飛ばします。中には、左右の手に持ったヘラとスプーン、そしてストロー3つを使いこなす、三刀流の男の子もいました。

(砂像彫刻家 松木由子さん)
「道具は普段使わない使い方をしていて難しいと思うんですけど、すごく工夫しながら上手に使ってますね」

時間が経つとそれぞれの絵柄が浮き上がって見え、畑にアートが完成しました。

(園児)
「楽しい」
(男子園児)
「ネコが、なんか難しい。でもがんばってかきゆう」
「カボチャを作るところが楽しいです」

園児たちが絵を描いた反対側には、園児と保護者らから地域の人達へおくる『いつもありがとう』の文字もあります。園児達の「ソイルアート」は雨で自然に崩れるまで残しておくということです。

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