ゲストのお2人に来ていただいております。俳優の高知東生さんとギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表です。
(高知東生さん・田中紀子代表)
「よろしくお願いいたします」
ここでお2人のプロフィールを紹介させていただきます。高知東生さんは高知市出身。俳優としての活動と合わせて、ご自身が薬物依存症だったことから依存症の恐ろしさなどを伝えようと全国で啓発活動を行っています。
田中紀子代表は東京都出身。家族やご自身が依存症だった経験を生かそうとギャンブル依存症問題について考える会の代表として当事者・家族の支援や啓発活動などをされています。
(京面龍太郎アナウンサー)
「高知さん、ふるさと高知に帰っていらっしゃっていかがですか?」
(高知東生さん)
「いやいや、もう高知は僕にとってガソリンスタンドですからね、本当に。だから自分の良いのか悪いのかわからない人生の中でですね、引き起こしてしまったこと、でもやっぱ故郷の高知が(僕が)日本全国で叩かれてる中、やっぱり故郷っていいね…温かい言葉をずっとかけ続けてくれて、今日があるっていう、僕にとってはもうね、かけがえのない故郷」
お二人は高知さん主演の依存症をテーマにした映画「アディクトを待ちながら」が6日から高知市で期間限定上映されることから高知入りされています。
(京面龍太郎アナウンサー)
「高知さん、今回の映画、『アディクト』とは依存症者を意味する言葉ですが、今回の映画、どんな映画になりましたか?」
(高知東生さん)
「そうですね、今回この映画というものは、僕をはじめ依存症の当事者、あとはそれを取り巻く家族の方たちがみんな出演して作った作品なんですけども、この映画で一番言いたいのは、今の世の中のやっぱり依存症に対する誤解と偏見、それをなくして正しい知識で。人生、今までの映画なんかバラ色から転落していく、それで終わってしまうような映画が多い中で、今回僕らがやっぱりみんなに知ってほしいのは、どん底でしくじっても、そこからどんどんどんどん一歩一歩回復していく、笑顔にまた変わっていけるんだっていうのを非常に取り上げた作品になってます」
(京面龍太郎アナウンサー)
「東京などすでに上映されたところもあるということですが、実際に観た方からの感想で印象に残るものはありましたか?」
(高知東生さん)
「いやあまりにも多すぎて…例えばどういうことを言えばいいですかね(笑)」
(田中紀子代表)
「本当にXとかでもこの映画見て、『今までの依存症のことを誤解してた』とか『こうやって回復してくんだなっていうことが初めてわかった』とか、『こういう誤解や偏見というのを解くために、こういう映画が必要なんだな』とかっていうことをいっぱい書いてくださってる方とかがいらして、すごく嬉しいなというふうに思ってます」
(松岡葵アナウンサー)
「かなり反応もあったんですね」
(田中紀子代表)
「そうですね、はい。高知でも本当に多くの方に見ていただけるといいんですけど」
(松岡葵アナウンサー)
「ギャンブルや、アルコール、ゲームなど様々な依存症が世の中にはあふれていて高知も例外ではなく、都会と地方の違いはないかと思いますが、田中代表、日本の対策の現状はいかがですか?」
(田中紀子代表)
「やはり日本は本当に依存症対策遅れているところで、どうしても家族が何とかするものっていうところから抜け出せてないんですね。なので、医療とか行政とか、さらには弁護士なんかに繋がっても『家族が監督します』って言わされたり、家族が『これから一生懸命その治療に繋げていきます』みたいなふうに言わされてしまうっていうことがすごく多いので」
(田中紀子代表)
「そうではなくて、やっぱり社会全体の仕組みを変えていくっていうこと、そしてやっぱり依存症者に対してすごく感情的に色々持ってる方っていらっしゃると思うんですよね。依存症者に迷惑かけられた方たちっていると思うので。とはいえ、感情論で良くならないんですよね。なので、やっぱり社会の仕組みを作るっていうところに皆さん考えていただければなというふうに思ってます」
(京面龍太郎アナウンサー)
「そのような状況でも、実際に克服されている方も多いらっしゃると思うんですけれども、依存症にならないため、あるいは、なってしまっても回復するためにはどういったことが重要なんでしょうか?」
(高知東生さん)
「依存症に対して今すごく大きな問題がどんどんどんどん、若者がいろんなことを、やっぱり依存症に対して関わることをが多くなってきてる。だからこそ早く正しい知識を世間の人が知って、何よりも、あくまでも依存症は回復できる病気ですから、だからそこに向かって一人一人やっぱり状況は違いますけども」
(高知東生さん)
「やっぱり僕と彼女で何が一番大事かっていうと、『若者を守りたい』。できるものなら僕もこの高知に改めて残りの人生恩返しするなら、先頭切ってですね、若者の未来もそうですし、今苦しんでて『助けて』って言えない弱さは決して恥じゃないと、『手を挙げて助けてくれ』って言えって、こういうことで広げていって、一人でも多くの人を助けたいな、手助けしたいというふうに思ってます」
(京面龍太郎アナウンサー)
「社会全体の協力が必要。決して私たちとしては他人ごとではない、依存症ということで、理解促進や課題解決のためにも本当に多くの人にこの映画を見てほしいということですね」
(松岡葵アナウンサー)
「映画『アディクトを待ちながら』は11月6日から11月22日まで高知市の高知あたご劇場で上映されます」
(京面龍太郎アナウンサー)
「6日と、7日には高知東生さんによる舞台挨拶も行われます。高知さん、最後に県民のみなさんにメッセージをお願いいたします」
(高知東生さん)
「僕にとって高知はですね、本当に自分が苦しいときに温かい言葉をかけてくれたのも真っ先に高知。そして今日、こうやって商業映画で復帰作、地元のここでもう一度皆さんに生き直してますっていう姿を見せること自体が、僕にしてみたらこのテレビを使って『本当にお待たせいたしました。帰ってまいりました。ありがとうございます』っていう気持ちでいっぱいです」
(松岡葵アナウンサー)
「高知さんと田中会長、お忙しい中、ありがとうございました」
(高知東生さん・田中紀子代表)
「ありがとうございました」
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