アフガニスタンで人道支援に尽力した医師・中村哲さんのドキュメンタリー映画が全国的に注目される中、新潟県内でも五泉市をはじめ各地で上映会を企画する動きが広がっています。

中村医師はアフガニスタンなどで医療支援や用水路建設による農地再生に長年取り組み、2019年に銃撃されて亡くなりました。その功績と生き様は多くの人の心を打ち、20年以上にわたり中村医師の姿を追ったドキュメンタリー映画「荒野に希望の灯をともす」の上映会が全国各地で開かれています。

こうした中、県内では最初の一般上映会が12月に五泉市で開かれることが決まりました。五泉市や社会福祉協議会などでつくる実行委員会が立ち上がり、上映に向けて準備を進めます。会場は交流施設「ラポルテ五泉」で、12月8日に有料で3回上映される予定です。

28日の定例会見で実行委員長を務める田辺正幸市長は、「アフガニスタン、パキスタンで病や貧困に苦しむ人たちに寄り添い続け、2019年12月に志半ばで凶弾に倒れられた故・中村哲医師のドキュメンタリー映画。五泉市を皮切りに県内各所で一般上映がスタートする。中村医師の21年間の活動の記録に加え、命を落とされた後の現地の復興の様子も記録されており、『武力で平和は守れない』という中村医師の志と活動を多くの人に見ていただきたい」と話しました。

2022年に公開されたこの映画は、全国の自主上映会で観客動員数10万人を突破するなど大きな反響を呼んでいます。県内では五泉市のほか、新潟市や三条市など10以上の地域でも上映会の実行委員会が作られ、12月以降、各地の公共施設などで上映される見通しです。

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