“私はわたし”でいいんだ…。自由な心のよりどころを追い求め、たどりついた場所は北欧の国デンマークでした。生きづらさを感じていた女性は、北欧で自由に生きることを学んだといいます。女性は、ふるさと富山で開かれたワークショップで “北欧との出会い” について語りました。
ワークショップ「北欧トークとワークショップ」は、日本とデンマークを行き来しているアンティークバイヤー、鍋島綾さんのエッセイ集の出版記念として開かれました。
ワークショップは10月27日、鍋島さんの出身地、富山県射水市にあるイベントスペース「LETTER(旧小杉郵便局)」で開かれました。
鍋島さんは高校生の頃、デンマークについて書かれた本を読み、子どもの考えを重視する教育環境に興味を持ちました。そして30歳の頃、デンマークのオペアという語学留学の制度を活用し、現地でベビーシッターをしながら暮らしました。
その留学中に出会った子どもたちとの交流から、本当の意味での自由についての考えるようになり、“自分らしさ” や “自由な心のよりどころ” を見つけたといいます。
このほど出版された鍋島さんのエッセイ集には、デンマークの子どもたちとの交流で感じた、“生きることの楽しさ、厳しさ、ゆるさ” の体験が記録されています。
そして、“自分に正直であることと社会との隔たり” で感じる悩みから解き放たれた、“私はわたしでいいんだ” という思いが込められています。
“自由に生きる”とは “勇気のいること” …
ワークショップには定員いっぱいの30人が集まり、鍋島さんの友人のデンマーク人、ディテ・ダイゴーさんが進行役となって、飲み物とお菓子を味わいながら語り合う「ヒュゲ」のスタイルで始まりました。
ディテさんによりますと、デンマーク人にとっての自由は、“それぞれ意見が違うのは当然” との前提に立つといいます。そして、意見や主張が違っても(相手が子どもであっても)年代性別問わず、お互いを尊重しながら会話による信頼関係を築いていくものといいます。
参加者たちは隣り合う人同士で、自分にとっての自由とは何かを述べ合ったあと、みんなで意思を表明し合い、気づきや発見、学びをわかちあいました。
なかでは、日本では他人に同調すること、協調するようにふるまうことが尊ばれ、自由な生き方は、ある種のおそれ(恐怖)を伴うイメージがあるのではないかとの意見も出ていました。
完璧でなくても、失敗を恐れない自由…
ディテさんによりますと、デンマークの子どもたちは小さいうちから自由について学び、生活のなかで自然に身に付けていくといいます。そうした環境のなかで個人の責任を早くから感じ取り、完璧ではなくても、自由にふるまうことの孤独感や対立、失敗することからのおそれを乗り越えられるというのです。
およそ2時間にわたったワークショップでは、参加者それぞれが感じる自由のイメージを語ったり、自分とは違うさまざまな意見や考えに触れたりして、気づきや発見を楽しんでいました。
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