自由民権運動の始まりから150年を迎えた今年、ゆかりの地である丸山台(まるやまだい)で勉強会が開かれました。夕方からは鏡川沿いで土佐流の宴も開かれ、参加者はお座敷文化を通して偉人たちに思いをはせていました。
浦戸湾に浮かぶ小さな島・丸山台。明治時代には料亭が運営する温泉場があり、板垣退助が帰高した時には、民権家による大宴会が開かれたと言われています。
丸山台は1992年に高知県が都市公園として整備しましたが、船でしか渡ることができないため、野鳥のすみかに。そこで県内の女性経営者らでつくる「ひよこ会高知」のメンバーが自由民権ゆかりの地・丸山台でイベントを開こうと去年から清掃活動を進めてきました。10月13日、見違えるほどきれいになった丸山台でついにイベントが実現。およそ50人が近代史研究家の講演に耳を傾けました。今年は民選議員設立の建白書が政府に提出されて150年の節目の年にあたります。
(公文豪さん)
「当時の政府に対して憲法を作れ、そして国会を開いて国民に参政権を与えよという建白書を提出したわけです。その後16年間、日本全国で展開をされる、日本で最初の国民運動といわれる自由民権運動の始まりとなったわけです」
参加者は歓楽街だった稲荷新地、現在の若松町にあった料亭「此君亭」が明治時代に丸山台を買収して温泉場を設けたことや、昭和の南海地震や度重なる台風被害で丸山台の面積が半分以下になったことなど学びを深めていました。夕方からは偉人たちが泳いだであろう鏡川のほとりにあるみどりの広場に場所を移し、土佐流の宴会が繰り広げられました。
料亭濱長の舞妓さんも参加し、参加者はお座敷文化を楽しみながら偉人たちの功績に思いを馳せていました。
(参加者)
「丸山台のことも大して知らなくて、(鳥の)糞だらけのあそこがあんなにきれいにされて、午前中の話すごく分かりやすくて私も勉強不足もかなりあったなと思って聞いておりました」
「もっといろんな人が参加してくれるといいなと思います。中の人もそうですし、外から来たお客さんも絶対喜ぶ思うんで、やる方はほんとに大変だと思うんですけどももっといろんな人が参加してくれるような取り組みが広がるといいですね」
日が暮れても盛り上がりを見せる土佐流の宴。「ひよこ会」のメンバーは中締めの時間までおもてなしの心を大切に準備・対応にあたりました。
(ひよこ会高知 中田由季 会長)
「大変な状況で最初は心が折れたんですけど、メンバー誰1人やめようとかもうここ無理とかマイナスな言葉が全くなかったので、ここでギアを切り替えて前へ進めるようにみんなでじゃあどうやったらいいのかなっていう風に進めてきて(その)結果だと思います。大変でしたけどやってよかったなという風に最後は思います」
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