高知県いの町本川地域に新たな酒蔵が誕生し、仕込み作業が始まっています。10月11日にはお披露目会が予定され、こだわりの酒を提供しようと奮闘する日々が続いています。

いの町本川地域に誕生した新たな酒蔵。年内に日本酒の販売を予定する川澤酒造(かわざわしゅぞう)です。

高知県内19番目となる酒蔵では、8月5日から醸造が始まり、特別純米酒1種、純米大吟醸4種を製造する予定です。

(川澤酒造 川澤亨 代表)
「酸の効いた、香りが少しフルーティーな感じがあって、そして低アルコール、13%とかアルコール度数の低いお酒を考えています。(後味が)きれいに抜けていくようなお酒造りをしていきたいので。必死。必死です。一人でやっていくっていうのは初めての経験なので」

こう話すのは代表で、杜氏をつとめる川澤亨(かわざわ・とおる)さんです。この日は夏休み中の息子・東爾郎(とうじろう)くんが酒造りを手伝います。

川澤さんが自ら手がけたこだわりの酒蔵には一般的な酒蔵にあるものよりも小さい、容量およそ3000リットルのタンクが5つ。仕込み作業は始まったばかりで、順調に発酵が進む醪(もろみ)に櫂(かい)を入れていきます。

川澤さんが大切にしているのが、要となる「水」です。本川の谷からとれた天然の水を酒造りに使っていて、特注の装置で丁寧にろ過した水を大きなタンクに蓄えています。

(川澤酒造 川澤亨 代表)
「(本川の水は)結構その、純水に近いといったらおかしいでしょうか、あまりミネラルが豊富ではない。(出来上がりは)きれいなお酒だと思いますよ」

蔵は製材工場の倉庫を改修し整備しています。

(川澤酒造 川澤亨 代表)
「広いなというのがあった、これは倉庫としては十分だなと。一番は地域の方々の協力、ご支援いただけるような場所だったのでここに決めた」

川澤さんは現在、海外への出荷も視野に入れた日本酒づくりに取り組んでいます。

(川澤酒造 川澤亨 代表)
「麹も含めて思うようにいかないんですよ、ある意味。どういう味わいにもっていこうか、そこを間違えちゃうのは、、でもいいかなって。同じ商品作りとしても、違う味わいでもいいかなって思ってるんですよ。その(模索の)中で、いいのができれば、それはそれで商品のラインナップに加えればいい」

初蔵出しは10月の予定で、川澤さんの奮闘の日々が続きます。

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