45歳のとき「美魔女コンテスト」でファイナリストに選出された浜木真紀子さん。5年後の50歳でバランスの取れた肉体美を競う大会「ベストボディジャパン富山大会」のクィーンクラスでグランプリに輝きました 。がんで胃を全摘し、波乱に満ちた人生。インスタグラムのフォロワー10万超えの富山の美魔女が、“美”を追求する理由とは…

7月末に富山市で開催された「ベストボディジャパン富山大会」。大会はバランスの取れた肉体美と見た目の美しさを競うもので、バランスよく引き締まった健康美がテーマの「ベストボディ部門」やスリムなスタイルが評価される「モデル部門」など、男女年齢別に3部門5クラスで熱戦が繰り広げられました。

審査ではポージングのほか、表情や歩く姿勢、舞台上の立ち振る舞いも評価に含まれます。

「ベストボディ部門」の50歳から59歳の女性が参加するクィーンクラスで、グランプリに輝いたのは富山県高岡市の浜木真紀子さん50歳でした。浜木さんは、5人がエントリーしたクィーンクラスで300点の最高点をマークし、初出場で見事全国大会への出場を勝ち取りました。

何か悪いことしたかな、どうして私なのか…

今から5年前、浜木さんが45歳のとき、高校の同級生の勧めで「美魔女コンテスト」に出場。コンテストは、内面の美しさと外見の美しさを兼ね備えた35歳以上の女性からファイナリストとグランプリが選ばれますが、浜木さんは出場者約1,000人の中から、見事ファイナリストに選出されました。

それをきっかけに、雑誌の読者モデルにもなるなど、前向きに生きる日本の大人女性たちの代表として、美魔女の素晴らしさを発信しています。

鍛え上げた腹筋に…。光る笑顔。

50歳になっても健康的な美しい体を維持し、輝かしい人生を歩んでいるようにみえますが、これまでの道のりは決して順風満帆なものではありませんでした。

実は、37歳のとき内視鏡検査で“胃がん”がみつかりました。リンパ節の転移も始まっていて、胃を全摘出するしか助かる道はありませんでした。20代から保険会社に勤め、仕事中心だった毎日。食事や睡眠は不規則で、胃の痛みが日常的なものになっていました。

浜木真紀子さん:「がんはどこかの誰かがなるものだと思っていたから、自分がとは思った。私に何が起こっているんだろう、私なにしたんだろう。私何悪いことしたんだろう。どうして私なんだろうって感じだった」

小さな幸せ見つけ、生きていることに感謝…

絶望の淵にいた浜木さんでしたが、病気になっても美しくいたい、早く仕事に復帰したい、そんな思いで傷跡が目立たず、回復も早い「腹腔鏡下手術」を受けました。

胃の全摘出には成功しましたが、その後、思うように食べることができず、53kgあった体重は18kgも減り35kgに…。

思うように食べることができず、仕事もできなくなりました。不安な気持ちは日に日に増していくばかり、眠ることもできなくなり、パニック障害を発症。当たり前の日常が消えていく日々…。一時は死ぬことも考えたといいます。

浜木真紀子さん:「たとえ大きな病気、辛い経験をしたとしても前向きにはなかなか難しいが、自分で自分を幸せにする方法を見つけて乗り越えて生きていくことはできる。それが大切なんだと感じていました」

50歳になっても挑戦を続けています。

浜木さんは、人間の美しさとは『内から出てくる』ものだと考えています。浜木さんに美の秘訣とは何かと聞くと、「例えば、好きな洋服やメイクをすること、仕事ができて人と話ができることなど、一日の中で何気ない小さな幸せをみつけ、生きていることに感謝すること、それが一番の美の秘訣です」と話してくれました。

インスタ “チーム胃なし” が神扱いに…

美しさを保つには日々のトレーニングは欠かせません。1年前からジム通いをスタートし、今はほぼ毎日ジムで専属トレーナーの指導の下、みっちり体をつくっています。特に力を入れている部位が腹筋です。そのかいあって腹筋はくっきりと割れています。鏡で自分の割れた腹筋を見ることが幸せの一つだといいます。

そのスレンダーな体をつくる上で大切にしているのが食事です。胃を全摘出して、多くは食べられませんが、毎日の食事を存分に楽しむことが彼女の人生の支えとなっています。取材の日、お昼ごはんは大好きなラーメン。チャーシュー麺に白米、おでんも頼んでいました。

食事の様子はスマホで撮影し、インスタグラムにアップ。胃がんの人は食べられないというイメージを払拭しようと、おいしそうに食べている姿を積極的に掲載しています。フォロワーは10万人を超えました。胃を全摘出した人たちへが少しでも希望をもってもらえるよう、偏見を変えようと積極的に発信しています。

浜木真紀子さん「インスタグラムのフォロワーの中に“チーム胃なし”ってあって、胃のない人たちから神扱いされてて、食べているインスタをのせて笑ってようって自分のルールがある。胃がんでも食べたいものは食べられるよ。自分で選んで食べられるよってことをアピールしたいんです」

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