この春新潟県で初めて誕生した大学生の女子硬式野球部が、20日に初めての公式戦に臨みました。野球が大好きな大学生の新たな挑戦記です。

20日に始まった大会で初めての公式戦に臨む新潟医療福祉大学・女子硬式野球部。
新チーム最初のバッターボックスに入ったのは、キャプテンの小川舞選手。
サードゴロになりしたが、新たな歴史の幕開けとなりました。


新潟医療福祉大学女子硬式野球部の選手は全員1年生で、13人のうち10人は県外の高校出身です。

【後藤桂太監督】
「奇跡的な出会いに心から感謝したくなります。女子野球の普及・発展、そんなものに貢献していこうじゃないかと」

男子の硬式野球の競技人口が減少傾向にある中、女子野球には関心が高まっていて、全日本女子野球連盟によると、中学生やプロもあわせると全国で2937人。
この10年で倍増しました。
プロリーグや女子野球の甲子園など、目標となる舞台が生まれたことなどが背景にあるということです。

【後藤桂太監督】
「大学まで行って女子野球を頑張るぞっていうことにはまだなっていなくて、高校からの継続率は非常に低い。大学でまだ女子硬式野球部の数が少ない。大学出てからの出口がまだない」

新潟県内初の大学の女子硬式野球部は、全国では15校目です。

キャプテンは、宮城県出身で開志学園高校から入学した小川舞さんが務めます。

普段は、健康スポーツ学科で学ぶ小川さん。
この日は、投てきの授業でした。
授業が終わるとチームメイトと学食へ…。
大学生の何気ない日常のランチタイムに、小川キャプテンはどんな人かを尋ねてみたところ…。「かっこいい」「声でかい」「元気」

授業が終わると、ダッシュでグラウンドへ。
練習は男子の野球部と一緒。スピードやパワーを身に付けます。

小川さんが野球を始めたのは小学4年生のころでした。

「お兄ちゃんがやっていて、負けたくないなって」

高校は新潟の開志学園を選び、選抜メンバーとして、あのイチローさんとも対戦したこともあります。
高校3年生の時の後藤監督が新潟医療福祉大学の指揮をとることが決まり、監督の背中を追いました。

【後藤桂太監督】
「野球の中では、もう本当に元気がいい。誰よりも声が響き渡るんですけど…、本っ当に人見知り―」

人生初のキャプテンに不安もあります。

【小川舞キャプテン】
「やばかったです。チームメイトが話しかけてきてくれたりしてたので、何とかなりました」
― 将来の夢は?
「まだ決まってないんですけど、これから授業とかたくさん受けて、野球もしながらこれからどうしていきたいか決めようと思っています」

始めての公式戦の相手は、女子高校野球で日本一にも輝いた経験のある福井工大附属福井高校。初得点・初勝利はお預けとなりましたが、勝負できる手応えは感じられたようです。

【小川舞キャプテン】
「やっぱり力が入ってしまって…。大事な場面でも打てなくてすごく悔しいんですけど、次の大会に向けて頑張ろうと思います」

新たな挑戦は道半ば。
夢を見つけ、歴史をつくるために白球を追い続けます。

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