老舗の醤油蔵が開発した新商品が話題です。
それが、宮崎県産の柑橘類を使って作られた「クラフトぽん酢」です。
都城市にある老舗の醤油蔵が新しいモノづくりに挑戦するその背景を取材しました。

県産の柑橘類を使った3種類のクラフトぽん酢

蒸し牡蠣や冷ややっこ、それに、冷しゃぶにピッタリのぽん酢。

(三浦功将記者)
「牡蠣のうまみ、それにポン酢の酸味、すごくうまく調和していますよ~」

都城市にある創業157年の老舗醤油蔵「持永醸造」は、今回、県産の柑橘類を使った3種類のクラフトぽん酢を開発しました。

そのきっかけとなったのは…

(持永醸造 持永芳崇専務)
「だんだん(醤油の)消費量が少なくなってきたので、宮崎県内外に発信していけるような製品を作りたいと思いまして…」

宮崎ならではの商品を開発してきた

総務省の家計調査によりますと、1人当たりの醤油の年間購入量は年々減少。
50年間で4分の1にまで減っています。

こうしたなか、持永醸造は、新しいモノづくりに挑戦。
佐土原ナスに特化したソースやチキン南ばんのタレといった宮崎ならではの商品を開発してきました。

(持永醸造 持永芳崇専務)
「宮崎県の食材を使って、県内外の皆さんに知ってもらえるような商品を作りたいという、それを目標に商品化した」

ハマグリのお吸い物にぽん酢?!

新たに開発された「クラフトぽん酢」も「宮崎」にこだわっています。
延岡市で加工された鰹節や三股町で作られた米酢。

それに味の決め手となるのが、県産の希少な柑橘です。

こちらは、日向夏とレモンを交配してできた都城市産の「璃の香レモン」を使ったぽん酢。

ハマグリのお吸い物でいただきます。

(三浦功将記者)
「(試食して)あ~。味わい深い。ハマグリの出汁もしっかり出ていると思うが、そこに邪魔にならないような感じでちゃんとこのぽん酢が主張してくれている」

(持永醸造 持永芳崇専務)
「飲めるぽん酢になっているので、ぜひ、お吸い物にも使っていただけるとありがたいです」

日南市でとれた希少なグレープフルーツを使ったぽん酢

そして、日南市でとれた希少なグレープフルーツを使ったぽん酢は、冷しゃぶのアクセントに。

(三浦功将記者)
「(試食して)う~ん!さっぱり~。特有の酸味・苦味というのが食欲をそそられるというか、これから暑くなってくるでしょうから、スタミナもたっぷりつけられますね~」

熟す前の日向夏を使ったぽん酢は、少しスパイシーな味と香りが特徴。
冷ややっこに相性抜群だそうです。

(持永醸造 持永芳崇専務)
「家庭が笑顔になるようなぽん酢になってくれたらと思っている」

さらなる商品開発を計画しているという持永醸造。
「老舗」の枠を超えた挑戦が続きます!

(スタジオ)
ぽん酢は、ダイダイの果汁と合わせて作るものが多いということですが、宮崎県は柑橘類の生産が多いので、このようなこだわりのぽん酢がもっとあっても良いかもしれません。

持永醸造では、機械絞りだとどうしても雑味や苦みが入ってしまうということで、専務も自ら、あえて機械を使わずに手しぼり果汁を絞っているということです。

地元を盛り上げたいという思いも込められたこの「クラフトぽん酢」は、都城市の持永醸造や宮崎市の若草HUTTE(わかくさヒュッテ)で販売されています。

※MRTテレビ「Check!」4月11日(木)放送分から

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