政府は18日の閣議で、2024年版観光白書を決定した。コロナ禍後に堅調に回復しているインバウンド(訪日客)について、滞在や消費が三大都市圏に集中していると説明。地方への誘客を推進することが喫緊の課題だとした。
23年の訪日外国人旅行者数は約2507万人とコロナ禍前の19年の約8割まで回復。旅行消費額は5兆3065億円と過去最高となった。ただ、宿泊先は三大都市圏が約7割を占める。
白書は、都市への偏在を解消することが地方創生につながると指摘。観光客の急増で住民生活や環境に影響が及ぶオーバーツーリズム(観光公害)の抑制にも有効だと強調した。
誘客策として、地域の自然や伝統文化、食を生かした体験型コンテンツの造成▽広域的な周遊ルートの発信▽宿泊施設の高付加価値化―などを挙げた。
インバウンド(訪日客)でにぎわう浅草寺の雷門=2023年8月、東京都台東区
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