パリオリンピックに出場するレスリング日本代表・桜井つぐみ選手と清岡幸大郎選手を応援しようと高知市で2日、壮行会が開かれました。本番に向けた意気込みや思い、そしてプライベートの素顔にも迫りました。

拍手の中、登場したのはレスリング日本代表の桜井つぐみ選手と清岡幸大郎選手です。旧高知南高校の同級生でもある2人を応援しようと2日、高知市で壮行会が開かれ、浜田知事をはじめタレントの豊ノ島さんらおよそ350人が出席しました。

豊ノ島さん:
「オリンピックに出場するってことが夢ではないですよね。金色に輝くメダルをね、高知県に持って帰ってきて欲しい」

桜井つぐみ選手:
「小さいころから日々積み重ねてきた私らしいレスリングを全て出し切り優勝してきます」

清岡幸大郎選手:
「緊張や皆さんからの期待、応援を全て力に変えて自分のレスリングを見たみなさんに元気や力を届けられるような試合をしてきたい」

5月下旬、高知県香南市にある母校の野市中学校にはトレーニングに励む桜井選手の姿がありました。所属する群馬の育英大学のレスリング部のメンバーが全国大会に出場していたため地元に帰省していた桜井選手。自身も所属していた「相撲部」で見事な四股やすり足を披露するなど、後輩たちと心地よい汗を流しました。

野市中学2年:
「基礎がしっかりできていて世界に羽ばたける人というのはこういう人だなって思ってしまいました。世界一頑張ってほしい」

そのあと向かったのはー

「こんにちは」

高校2年から通っているなじみの整骨院です。練習で凝り固まった左ひじを診てもらうためやってきました。患部に振動をあててほぐしていきます。こちらには清岡選手も通っていて壁一面には二人の活躍を伝える新聞の切り抜きが貼られています。

「よっし、オッケイ」

川添鍼灸接骨院 川添直院長:
「もともとオリンピックに縁があると思ってなかったんで、2人出るっていうのは感慨深いものがありますね」

そんな桜井選手のパワーの源ーこの日のランチは「うな重」です。

桜井つぐみ選手:
「うま!」

パフォーマンス向上のため栄養補給はアスリートにとって不可欠。大好きなうなぎを食べて午後のハードなトレーニングも元気に乗り切りました。

一方・・・。

2日、半年ぶりに高知市の自宅に帰った清岡選手。真っ先に向かったのは父、義雅さんの遺影が飾られた仏壇です。息子を応援しながら2022年12月、突然の病でこの世を去った父にオリンピック出場を報告しました。

清岡幸大郎選手:
「海外で自分が戦っている姿っていうのも直接見せることができなかったので、そこに関しては少し後悔が残る部分ではあるんですけど。こうしてずっと言ってたオリンピックで戦う姿っていうのを見てくれていると思うんで(吉報を)届けることができて今は良かったです」

兄の壮行会に合わせて妹のもえさんも帰省しました。10月にアルバニアで行われるレスリングの世界選手権出場を決めていて次のオリンピック出場を目指しています。兄、幸大郎さんについてー

妹 もえさん:
「普段はけっこう冷たい感じがあるんですけど」
母 えりかさん:
「塩(対応)ですね、塩ですね」
妹 もえさん:
「意外とやさしくてレスリング面ではすごい尊敬できる一人のアスリートとして尊敬できる人です」

こちらは清岡選手が試合前に不安を抱えていた妹・もえさんに送ったメッセージです。

「とにかくいつも通り過ごすことだよ。やることはやってきてるんだから。必ず結果はついてくる。自分の良かった時、普段からやってる行動・アップを心がけて」

オリンピックを控える多忙な中でも妹を思いやる兄の優しさが伝わってきます。この春、社会人になった清岡選手。母・えりかさんには日頃の感謝の気持ちを込めてー

母 えりかさん:
「さっそく使ってた、これです」

初任給でバッグをプレゼントしました。オリンピックに出場する息子へ母はー

母 えりかさん:
「もちろん金メダルを目指して頑張ってもらいたいですけど一番はやっぱり楽しんでもらう。楽しいオリンピックになれば結果はついてくるのかな」

2日の壮行会では、2人を3歳から指導してきた恩師でつぐみさんの父・優史さんが熱いエールを送りました。

桜井監督:
「自分の夢、目標と本気で向き合い努力すればあなたたちなら必ず成し遂げることができます。二人のライバル物語、最後のステージ、しっかりと自分の夢を実現してほしい、そう願っています」

後輩たち:
「つーちゃん、幸大郎くん、パリオリンピック頑張れ!」

家族や後輩、仲間からの声援を力に2カ月後、決戦の舞台に臨みます。

桜井つぐみ選手:
「パリオリンピックでは絶対に自分が金メダルを取るんだっていう気持ちを強く持って金メダルを取れるように頑張りたいです」

清岡幸大郎選手:
「(決勝戦が)最終日ということで全ての競技ひっくるめて『誰がすごかった?清岡幸大郎』って出るぐらいの試合をしてきたいと思います」

パリオリンピックのレスリングの試合は、桜井選手の女子フリー57キロ級は8月8日に、清岡選手の男子フリー65キロ級は8月10日に初戦を迎えます。

旧高知南高校と香南市の野市ふれあいセンターでは2人を応援するためのパブリックビューイングに向けて、計画が進められているということです。

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