パラ競泳の日本代表は先3月の選考委員会までに18人が内定し、残る4人は障害の程度を決めるクラス分けが済んでいないなどで保留扱いになっていました。

4人はその後、国際大会でクラス分けを受けるなど、出場資格を満たしたとして、パリパラリンピックの代表に新たに内定しました。

代表に内定したのは
▽運動機能障害のクラスでいずれも初めてのパラリンピックとなる15歳の川渕選手と、17歳の福田選手
それに、
▽視覚障害のクラスでいずれもパラリンピック2大会連続出場となる27歳の辻内彩野選手と、25歳の齋藤元希選手です。

これでパラ競泳は男子12人、女子10人の合わせて22人の代表内定選手が出そろいました。

川渕大耀 選手とは

川渕大耀選手は横浜市出身の高校1年生、15歳です。

生まれたときから左足に障害があり、8歳で手術をして左の太ももから先を失ってから義足をつけて生活をしています。

水泳は幼稚園のころに始め、中学生で本格的に競技に打ち込みました。

身長1メートル79センチの長い腕を生かした大きなストロークを持ち味に実力を伸ばしてきました。

去年10月、中国 杭州で開かれたアジアパラ大会では400メートル自由形で金メダルを獲得、さらに12月の国際大会ではアジア新記録をマークしました。

パラリンピックは初めての出場で、代表内定メンバー最年少です。

福田果音 選手とは

福田果音選手は北九州市出身の高校3年生、17歳です。

生まれたときから左腕のひじから先がない障害があり、小学1年生の時に水泳を始めました。

得意種目は平泳ぎです。

去年3月、国内の大会で100メートル平泳ぎの運動機能障害のクラスでアジア新記録をマークしたほか、10月に中国 杭州で開かれたアジアパラ大会では大会記録を更新し、金メダルを獲得しました。

パラリンピックは初めての出場です。

辻内彩野 選手とは

辻内彩野選手は東京 江戸川区出身の27歳。

コーチをしていた父親の影響で小学3年生から水泳を始め、高校生の時には全国大会にも出場しました。

大学1年生のときに視力低下や視野の異常を生じる進行性の難病「黄斑ジストロフィー」と診断されました。

2017年からパラ競泳に本格的に取り組み、抵抗の少ないまっすぐな水中姿勢を武器に次々と日本記録を更新しました。

自由形を得意とし、初めてのパラリンピックとなった東京大会では個人種目は3種目に出場し、50メートル自由形で7位に入りました。

その後、相次ぐけがに苦しみましたが、大きなストロークを磨きパラリンピックは2大会連続の出場です。

齋藤元希 選手とは

齋藤元希選手は山形県大石田町出身の25歳。

視覚障害が最も軽いクラスです。

小学2年生の時に黄斑変性症という進行性の病気にかかっていることがわかり、今は両目とも視野の中心が欠けています。

幼稚園で水泳を始め高校3年生の時に一度引退しましたが、大学生になったあとパラ競泳を勧められて選手として復帰しました。

その後、練習環境を充実させようと、パラ競泳の選手が所属していた国士舘大学に編入して強化を進め、初めてのパラリンピックとなった東京大会では個人種目4種目に出場しました。

その後、400メートル自由形をメインに強化を進め、去年の世界選手権では6位でした。

パラリンピックは2大会連続の出場です。

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