夏場所の十両は14日目を終えて、1敗で若隆景、2敗でベテランの遠藤と新十両の阿武剋が追う展開となっていました。
千秋楽の26日、若隆景は對馬洋と対戦し「押し出し」で勝ち、14勝1敗で優勝を果たしました。
29歳の若隆景は関脇だった去年の春場所で右ひざを痛めて途中休場し、その後、手術を受けて3場所連続で休場しました。
去年の九州場所で幕下として復帰すると、ことしの初場所で幕下で優勝して続く春場所で十両に戻り、今場所は西の十両6枚目で迎えて持ち味の下からの厳しい攻めで白星を重ねました。
若隆景は「とりあえずほっとしている。先場所は後半に崩れたので、最後までしっかり相撲を取れるようにと思って稽古した。集中を切らさずにできたのがよかった」と話しました。
来場所は幕内復帰が濃厚となり「やっぱり楽しみだ。体は少しずつよくなっているので、もっともっと稽古して自分らしい相撲を取りたい」と意気込みを示しました。
三段目はモンゴル出身の旭海雄が初優勝
三段目はモンゴル出身の旭海雄が優勝決定戦を制して初めての優勝を果たしました。
三段目は千秋楽で大島部屋の旭海雄と境川部屋の佐田ノ輝が7戦全勝どうしの優勝決定戦に臨みました。
そして、旭海雄が「寄り倒し」で勝って、優勝を決めました。
旭海雄はモンゴル出身の24歳。
相撲の強豪、日体大の出身で今場所、幕内で優勝争いを演じている小結・大の里や十両の阿武剋などが同学年にいます。
去年の九州場所で初土俵を踏むと、順調に番付を上げ、今場所は西の三段目87枚目で迎え持ち味の押しや寄りで白星を重ねていました。
旭海雄は「あまり緊張はしなかった。親方にも『楽しんでこい』と言われ、楽しんでできた。今場所は落ち着いて相撲が取れたのがよかった。来場所は番付も上がって相手も強くなるので、負けないようにしっかりと稽古していきたい」と話していました。
序ノ口は18歳の野田が優勝
序ノ口は和歌山県出身の18歳で今場所初めて番付にしこ名が載った野田が千秋楽に行われた優勝決定戦を制して優勝を果たしました。
序ノ口は千秋楽で藤島部屋の野田と、伊勢ヶ濱部屋の聖白鵬の今場所初めて番付にしこ名が載った2人が6勝1敗どうしの優勝決定戦に臨みました。
互いに右四つに組んでこう着する展開の中、最後は野田が「下手投げ」でおよそ1分の相撲を制し、優勝を決めました。
野田は和歌山県有田市出身の18歳。
相撲の強豪である箕島高校出身で去年10月に行われた世界ジュニア選手権の無差別級で優勝しました。
高校卒業をきっかけに元大関・武双山の藤島親方が師匠を務める藤島部屋に入門し、ことし3月に行われた春場所の前相撲で初土俵を踏みました。
野田は「できれば前に出て寄り切りで勝ちたかったがうれしい。ほっとしている。緊張もあったが、満員のお客さんがいていい気分だった」と落ち着いた口調で話しました。
今後の目標については「まずはできるだけ早く、幕下に上がりたい」と話していました。
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