炎天下で1時間45分に及ぶ競り合いの末、女子シングルスで一般大会初の決勝進出を決めた菰方里菜(同志社大4年)。「粘り強く打ち合うのが私のプレースタイル。ここまで勝ち上がれると思っていなかったので自信になります」と笑顔が広がった。
先天性の聴覚障害を持ち、日常生活では補聴器を付けている。聴覚障害者が補聴器を付けずに対戦するデフテニス部門では第一人者でもある。昨年9月、ギリシャで開かれた世界デフテニス選手権で女子シングルス、ダブルスを優勝。世界ランキング1位として臨んだ今年1月の全豪オープンのデフテニス部門でもシングルス優勝、地元の選手と組んだダブルスで準優勝した。
三重県出身。テニスは6歳の時、母の影響で始めた。中学の時、地元でデフテニスの合宿があり、声を掛けられ、テニスの名門、四日市商高に進学後も高校の大会と両方に出るようになった。
「デフテニスで世界の選手と戦えるのは大きな魅力」。同大でテニス部主将を務め、チームを引っ張る傍ら、東京で来年11月に開かれる4年に一度の聴覚障害者の祭典、デフリンピックで再び世界一を目指す。【井上康雄、写真も】
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