第76回春季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)は21日、群馬県内の上毛新聞敷島球場で準々決勝2試合があった。健大高崎(群馬1位)が常総学院(茨城1位)に5―6で敗れた。18日に敗退した樹徳(群馬3位)と前橋商(群馬2位)と合わせ、県勢は全て姿を消した。
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六回表、背番号1をつけた左腕の佐藤龍月(2年)がマウンドに上がった。前半に6点を奪われたが、2点差まで詰め寄っていた。「自分が流れを変えないと」。直球やスライダーを中心に、ストライクゾーンに球を集めることを意識。四球などで走者を塁に出しつつも、後半を無失点に抑えた。
今年の選抜高校野球大会で全5試合に登板。チームを優勝に導き、注目を浴びていた。優勝後に左手の中指を痛めており、公式戦では久しぶりの登板となった。試合に出ない期間はウェートトレーニングなどに励んだという。
「試合に出たい気持ちはあったけど、チーム全体を底上げしている時期でもあり、ほかの選手が力を出していたのはうれしかった」と話す。この日もベンチではチームメートに積極的にハイタッチをして、チームを鼓舞していた。
この日の投球を自己採点すると「65点ぐらい」といい、「三者凡退にしたい場面でできなかった」と反省を口にした。今後に向けては「制球力と球速を上げて、先発でゲームメイクをする力を身につけたい」と語った。(中沢絢乃)
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