(17日、プロ野球 横浜DeNAベイスターズ2―1中日ドラゴンズ)
- マウンドでつぶやく、「大丈夫」 どん底を脱した選抜優勝投手のいま
一打逆転となる八回2死二、三塁のピンチ。DeNAの伊勢大夢が火消しに成功すると、ベンチの最前列から見つめていた先発・東克樹の表情が、ほころんだ。
八回2死までを1失点に抑える力投で、白星を手にした。開幕投手の4連勝スタートは、1989年の斉藤明夫に並ぶ球団記録となった。
そして、昨年5月18日の広島戦から続いていた本拠・横浜スタジアムでの連勝も「10」に。こちらも、1984~85年に達成した遠藤一彦に並ぶ球団記録だ。
お立ち台では「記録もかかっていたので、絶対勝ちたかった。(捕手の山本)祐大のおかげ。そして(伊勢)大夢(ひろむ)君のおかげです」と感謝した。
右打者を7人並べた相手打線も、苦にしなかった。厳しく内角を突く直球を見せ球に、勝負どころで外角への変化球を出し入れ。五~六回に4者連続三振も奪い、最少点差を守り続けた。
昨年8月4日の阪神戦から続く、クオリティースタート(先発として6回以上を投げて自責点3以下)の連続達成記録は、「18」まで伸びた。抜群の安定感を誇る左腕を、三浦大輔監督は「投球が丁寧。このボールでどうしたいという意図がよく分かる」と称賛した。
開幕前、「エースになるためには、何年も成績を出し続けないといけない」と話していた背番号11。その称号がふさわしい、自己最多123球の力投でチームの連敗を止めた。(安藤仙一朗)
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