女子1回目、4位に入った中村遥香の平均台=高崎アリーナで2024年5月16日、玉城達郎撮影

体操NHK杯 女子個人総合1回目(16日、群馬・高崎アリーナ)

中村遥香選手(なんば体操クラブ)159・997点(52・866点+持ち点107・131点)=4位

 初のオリンピック出場を目指す15歳の中村遥香選手は「人生で一番くらいの緊張」と向き合いながら、個人総合でパリ五輪出場圏内の4位につけた。

 2種目め、得意の段違い平行棒で全体2番目の13・800点をマークして勢いづくかに思われたが、次の平均台ではふらつきが目立ち13・333点。最後の床運動では「攻めるところを悩んでしまった」とラインオーバーのミスも出て、12・833点にとどまった。4月の全日本選手権終了時の3位から順位を一つ下げ、「緊張が演技に伝わる内容になってしまったのが一番の反省」と振り返った。

 五輪を目指すきっかけは2016年のリオデジャネイロ五輪だった。憧れは個人総合金メダルのシモーン・バイルス選手(米国)ではなく、4位の商春松選手(中国)。「米国の選手とは体形が違う。中国の選手なら目指せるかなと。美しい体操を見て、すごいなと思った」。8年の歳月を経て、目標とした「美しさ」に一歩ずつ近づいていく。

 女子2回目が行われ、パリ五輪代表が決まる18日は中村選手の16歳の誕生日でもある。「思い出に残るようないい一日にしたい」。照れくさそうに笑いながら、はっきりした口調で誓った。【角田直哉】

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