記者会見を終え、花束を手に笑顔を見せるJ1札幌のペトロビッチ監督=札幌市豊平区で2024年12月9日午後、谷口拓未撮影

 サッカーJ1・札幌の監督を今季限りで退任するミハイロ・ペトロビッチ氏が9日、札幌市内で記者会見した。卓越した戦術眼と選手育成の手腕を生かし、J1歴代最多の通算594試合で指揮を執った67歳の知将は「長い監督キャリアの中で、最も素晴らしい時間を札幌で過ごせた」と感謝を述べた。

 旧ユーゴスラビア出身でオーストリア国籍。Jリーグでは2006年途中から11年まで広島を率い、12年から約6年間指揮した浦和で16年のYBCルヴァン・カップを制した。

 18年に札幌監督に就任。攻撃的サッカーを掲げ、この年にJ1でチーム初の4位に導いた。しかし、今季は19位に低迷してJ2降格が決まり、「ふがいなく申し訳ない」と謝罪した。

 19シーズンにわたって接してきた日本のサッカーについては、「Jリーグのレベルが非常に高くなり、急成長している」と称賛した。さらなる底上げに向けて「世界のトップレベルとの戦いを増やすことが必要だ」とメッセージを送った。

 今後の去就は未定。これまでに「95%、監督のキャリアを終えるかもしれない」と引退を示唆しているが、会見では「監督のキャリアを終えるとはっきり言えない。監督として頑張りたい、というチームからオファーがあればやるというのが、私くらいの年齢の指導者が思うこと」とキャリア続行への意欲も見せた。【谷口拓未】

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