グランドスラム東京は、2025年6月の世界選手権の代表選考に関わる大会で、初日の7日は、男女合わせて7つの階級で試合が行われました。

このうち男子73キロ級では、ことし国内の大会を2つ制している20歳の田中選手が準々決勝で世界ランキング6位の選手に1本勝ちするなど、順調に決勝まで勝ち上がりました。

決勝では、ことしの世界選手権で銀メダルを獲得した石原樹選手と対戦し、序盤から積極的に技をしかけて優位に進めました。

試合は、両者にポイントがなく延長戦に入りましたが、田中選手は攻める姿勢を崩さず、相手が3つ目の指導を受けて反則負けとなり、優勝しました。

田中選手は「投げて勝ちたかったが、自分自身のいろいろな技でつなげて粘り強く戦うことができた。一つ一つの大会に照準を合わせて優勝したことはうれしいが、そこに満足せずに常に上を目指しているので、次に向けて頑張っていきたい」と話しました。

また、女子48キロ級では、これまでの世界選手権で2回表彰台に上がっている実力者の古賀若菜選手が、決勝で20歳の近藤美月選手と対戦しました。

古賀選手は、序盤から相手の寝技に苦しめられる展開が続きましたが、延長戦では一瞬のチャンスを逃さず、「背負い投げ」で技ありを奪って優勝しました。

古賀選手は「課題もたくさん見つかったので、もっと強くなって、すべての大会で優勝してロサンゼルスオリンピックに向けて頑張っていきたい」と話しました。

このほか、7日行われた階級では、すべて日本の選手が制し、
▽男子60キロ級は中村太樹選手
▽男子66キロ級は武岡毅選手
▽女子52キロ級は大森生純選手
▽女子57キロ級は足達実佳選手
▽女子63キロ級は嘉重春樺選手が
それぞれ優勝しました。

男子60キロ級 優勝 中村太樹「自信になった」

男子60キロ級の決勝で、中村選手はパリオリンピックの銅メダリストの永山竜樹選手を破って優勝を果たしました。

中村選手は「打倒、永山選手を掲げていたし、パリオリンピックの銅メダリストなので、『何としても勝ちたい。次のオリンピックは俺が行く』という気持ちを見せられた」と振り返りました。

そのうえで、「自分の柔道で勝てたので自信になった」と話しました。

一方、敗れた永山選手は「若手の勢いがすごかったが、コンディションがよくない中で、決勝までしっかり勝ち進むことができたので、ぼちぼちだと思う」と振り返りました。

また、永山選手は、今大会がパリオリンピック後の最初の試合で、「自分のモチベーションも確かめるための大会でもあったので、今回、決勝で負けて本当に悔しい気持ちになったので、まだまだ強くなれると思う」と話しました。

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